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資料/情報公開法の制度運営に関する検討会報告
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2005.08.12

この資料は、2005年3月29日に総務省が公表した「情報公開法の制度運営に関する検討会報告」の転載です。審議経過と資料の部分は、スペースの関係上省略しました。純正な文書をお求めの方は、総務省サイトのファイルを参照してください。(文末リンク参照)

この資料は、平成17年7月29日に総務省の「情報公開法における開示の実施方法に係る意見の募集」の参考資料として転載したものです。意見募集の締切日は2005年8月26日必着です。

 

情報公開法の制度運営に関する検討会報告

平成17年3月29日

目次
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
第1章 全体的な状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第2章 現状と問題点及び改善措置等・・・・・・・・・・・・・5
1 法目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
2 対象文書等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(1)歴史的資料等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
(2)訴訟に関する書類・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
3 開示・不開示の範囲等・・・・・・・・・・・・・・・・・9
(1)個人に関する情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
ア 個人識別型とプライバシー型・・・・・・・・・・・・・・・9
イ 公務員の氏名等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2)法人等に関する情報・・・・・・・・・・・・・・・・・11
(3)国の安全等に関する情報及び公共の安全等に関する情報・12
ア 規定の趣旨と「相当の理由」・・・・・・・・・・・・・・・12
イ 一定期間後の公開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(4)審議・検討等に関する情報及び事務事業に関する情報・・13
ア 審議・検討等に関する情報・・・・・・・・・・・・・・・・13
イ 事務事業に関する情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
(5)部分開示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
ア 不開示情報の単位のとらえ方・・・・・・・・・・・・・・・15
イ 情報の有意性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(6)公益裁量開示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(7)存否応答拒否・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
(8)対象文書の不存在・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
ア 不存在を理由とする不開示決定の状況・・・・・・・・・・・18
イ 不存在を理由とする不開示決定の類型・・・・・・・・・・・18
4 開示請求から実施までの手続・・・・・・・・・・・・・・21
(1)請求時の窓口対応等・・・・・・・・・・・・・・・・・21
ア 対象文書の特定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
イ 請求の単位・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
ウ 本人開示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
エ 苦情・意見等への対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
(2)オンライン請求、権限又は事務の委任・・・・・・・・・24
アオンライン請求・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
イ権限又は事務の委任・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
(3)開示決定等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
ア 開示決定等の期限・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
イ 不開示決定に際しての理由付記の在り方・・・・・・・・・・26
(4)開示の実施の方法、手数料・・・・・・・・・・・・・・27
ア 開示の実施の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
イ 開示請求手数料及び実施手数料・・・・・・・・・・・・・・28
5 不服申立て・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(1)審査会への諮問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(2)審査会における調査審議・・・・・・・・・・・・・・・30
(3)裁決・決定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
6 情報公開訴訟・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
(1)裁判管轄の在り方・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
(2)訴訟における手続・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
ア インカメラ審理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
イ ヴォーン・インデックス・・・・・・・・・・・・・・・・・35
7 行政文書等の管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
ア 情報公開と文書管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
イ 総合的な文書管理の必要性・・・・・・・・・・・・・・・・36
8 情報提供施策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
ア 行政機関による積極的な情報提供・・・・・・・・・・・・・38
イ 独立行政法人等の情報提供・・・・・・・・・・・・・・・・39
ウ審議会等の公開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
9 行政機関等以外の情報公開・・・・・・・・・・・・・・・40
(1)国会及び裁判所の情報公開・・・・・・・・・・・・・・40
(2)指定法人等の情報公開・・・・・・・・・・・・・・・・40
検討経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・44
資料
1 訴訟に関する書類に該当するか否かに係る答申例・・・・・45
2 公益裁量開示の例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
3 存否応答拒否が妥当でないとされた答申例・・・・・・・・47
4 各行政機関における権限及び事務の委任の状況・・・・・・53
行政機関の保有する情報の公開に関する法律・・・・・・・・・54

 

はじめに

情報公開法の制度運営に関する検討会(以下「検討会」という。)は、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11 年法律第42 号)の附則第2 項において、「政府は、この法律の施行後4 年を目途として、この法律の施行の状況及び情報公開訴訟の管轄の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」とされたことに基づき、13 年4 月1 日に施行された同法のこれまでの施行状況を踏まえて、その制度運営の在り方について有識者による専門的な検討を行うことを目的として開催された。

また、平成14 年10 月に施行された独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13 年法律第140 号)についても、その附則第2 条において「政府は、行政機関情報公開法附則第2 項の検討の状況を踏まえ、この法律の施行の状況及び情報公開訴訟の管轄の在り方について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする」とされており、併せて検討を行うこととした。

検討会は、平成16年4月27日の初会合から17年3月18日までの間に計12 回開催され、関係団体や行政機関からのヒアリングを経て広範多岐にわたる論点から個別論点の整理・分析を行い、改善を要する事項の洗い出しと改善措置の検討等を行った。

また、この間、平成16年5月から6月には、総務省のホームページにおいて国民からの意見募集を行い30件の意見が寄せられた。

以下に記述するのは、以上の検討の結果の報告である。

(注)この報告における用語は、以下による。

「行政機関情報公開法」 行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成11年法律第42号)

「独立行政法人等情報公開法」 独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)

「情報公開法」 行政機関情報公開法及び独立行政法人等情報公開法

「情報公開法施行令」 行政機関の保有する情報の公開に関する法律施行令(平成12 年政令第41 号)

「行政機関」 行政機関情報公開法第2 条第1 項に規定する行政機関

「独立行政法人等」 独立行政法人等情報公開法第2条第1項に規定する独立行政法人等

「行政機関等」 行政機関及び独立行政法人等

「審査会」 情報公開審査会
(注)内閣府情報公開審査会であることを特に明記している場合を除き、内閣府情報公開審査会及び会計検査院情報公開審査会をいう。

「行政文書等」 行政機関情報公開法第2 条第2 項に規定する行政文書及び独立行政法人等情報公開法第2条第2項に規定する法人文書  

第1章 全体的な状況

情報公開法制は、国民から信頼される公正で民主的な行政を実現するための基盤的 な制度である。

我が国において、行政機関情報公開法が平成13年4月1日に施行され、まもなく4年が経過しようとしている。

この間、平成13 年度においては48,670 件、14 年度は59,887 件、15 年度は73,348件の開示請求がなされており、開示請求件数は年ごとに増加してきている。

これらの開示請求に対し平成13年度には44,734 件、14年度は59,203 件、15年度は68,867 件の開示決定等が行われており、このうち、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示する決定は、13年度39,653 件(88.6%)、14 年度56,651 件(95.7%)、15年度66,275 件(96.2%)となっている。これら開示する決定がされたものの中には、各省庁間の協議文書や審議会の提出資料、会計書類などが含まれており、これまでほとんど公開されることがなかった情報が公開されるようになっている。

開示請求事案の処理状況を見ると、平成13年度から15年度までの3年間に行政機関が受け付けた開示請求事案のうち、約87%の事案は第10 条第1 項に定める開示決定等の期限(開示請求のあった日から30日)内に開示決定等が行われており、同条第2項による延長手続(最大60日以内)を採った事案は約10%となっている。なお、開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがある場合には、第11条の開示決定等の期限の特例が設けられているが、この規定を適用した事案は約3%となっている。法施行の当初に大量の開示請求が集中したこと等から第11 条を適用した事例が多くなった状況が見られるものの、おおむね、30日から60日で開示決定等が行われている。

しかし、所定の期限内で開示決定等が行われていない事例が一部に見られ、中には 相当長期にわたって開示決定等が行われていないものも見られる。

平成13年度から15年度までの3年間に行政機関の長が行った計172,804件の開示決定等に対し、行政不服審査法(昭和37年法律第160号)に基づく不服申立てが3,431件(13 年度1,359件、14年度914件、15年度1,158件)なされている。関連する訴訟については69 件(13年度15件、14年度39件、15年度15件)が提起されている。

一般に制度創設の直後は、各行政機関等における解釈・運用が安定しないなどのため、不服申立てや訴訟が多くなると考えられるが、第5 条に規定する不開示情報の該当性等に係る行政機関の長の判断の妥当性について審査会や裁判所において争われた結果が蓄積されつつある。このような答申や判決の例は、個別具体の事案に即した判断の蓄積であり、開示・不開示の判断基準を含めて、情報公開法の今後の解釈・運用に当たって貴重な資産としての価値を有している。

なお、不服申立事案の処理については、不服申立てを受けた行政機関の長は第三者への意見照会等の必要な手続を経て速やかに審査会に諮問すべきとされているが、不服申立てを受けてから審査会に諮問されるまでに1 年を超えるものがあるなど一部に長期間を要しているものがある状況が見られる。

平成14年10月1日には、独立行政法人等情報公開法が施行された。独立行政法人等に対しても1年半で11,388件の開示請求があり、10,084件の開示決定等がされているが、期限までに開示決定等がされなかった事例があるなど、行政機関と同様な状況が見られる。

情報公開法の施行の状況は、おおむね以上のとおりである。確かに、事案の処理に長期間を要しているもの等が一部に見られるものの、全体としては、次のように、公正で民主的な行政の実現のための基盤としての情報公開法の仕組みが定着し機能しつつあるものと考えられる。

@)情報公開法に基づく開示請求制度の活用と情報提供施策の推進に伴い、公開され る行政文書や情報が質的にも量的にも拡充されてきている。
A)情報公開法の制定を契機として、説明責任の考え方が社会全般において認識されるようになってきているが、同法の施行に伴って、行政機関等の職員の間においても、職務の遂行には必ず説明責任が伴うとの認識が着実に浸透しつつあることがうかがわれる。
B)行政文書や情報の公開が行政運営の適正化を促す重要な契機の一つとなってきている。

当検討会は、情報公開法に定められている法施行4 年後の見直し作業の一環としての検討を行い、摘出された問題点について所要の改善措置及び引き続き検討すべき課題を指摘している。本報告を踏まえ、政府において情報公開法の制度運営について実効性のある改善方策が速やかに採られるよう要請する。

また、情報公開法の制度運営の検討や見直しは今回で終わるものではない。政府においては、情報公開法制が実効的な制度として機能するよう、引き続き、情報公開法の制度運営の状況を把握していくことが重要である。その上で、今回の報告に基づく改善方策の成果、情報公開法制をめぐる諸制度の状況の変化等を踏まえ、本報告で引き続き検討すべきとした課題も含め、適切な時期に必要な見直しを行うことにより、より良い制度として発展させるよう努力する必要がある。  

第2章 現状と問題点及び改善措置等  

1 法目的

情報公開法第1条では、国民主権の理念にのっとり、開示請求権につき定めること等により、行政機関等の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにすることを法の目的として定めている。

「政府の有するその諸活動を国民に説明する責務」の文言で明示されている政府の「説明責任」の考え方は、中央省庁等改革基本法(平成10 年法律第103 号)や行政機関が行う政策の評価に関する法律(平成13 年法律第86 号)等の法令においても規定され、また、行政機関等の積極的な情報提供に係る施策の理念・目的とされる例も増えてきている。

目的規定の定め方については、「知る権利」の文言を用いることにより、条文の解釈・運用に当たって、原則公開の考え方が明確になるとの意見がある。

目的規定に「知る権利」の文言を用いることについては、立案時に多くの議論がなされたが、「知る権利」については、その内容・外延や憲法上の位置付けについて学説上様々な理解の仕方があり、また、請求権的な権利としての「知る権利」は最高裁の判例において認知されるに至っていないという状況等を考慮して、目的規定に用いられなかったものである。

情報公開法施行後の解釈・運用の状況を見ると、情報公開法に係る判決及び審査会の答申において、「知る権利」の文言の有無は、解釈の原理や立証責任の配分等との関係で必ずしも問題とはなっていないように見られる。

なお、都道府県及び政令指定都市の計60 の情報公開条例を見ると、「知る権利」の文言を用いているのは53 条例であり、そのうち、目的規定で用いているのは34条例である。それらの条例で用いられている「知る権利」の憲法上の位置付けは、「地方自治の本旨に基づく」とするもの以外、条文上必ずしも明確にされていないように見られる。また、「説明責任」を表す文言を用いているのは59 条例であり、そのうち、目的規定で用いているのは53 条例である。

諸外国の情報公開法制を見ると、目的規定について調査した30 か国のうち、「知る権利」の文言を用いているのは、韓国1か国である。また、accountability(説明責任)の文言が用いられているのは、ニュージーランド、メキシコ、南アフリカ及びボスニア・ヘルツェゴビナの4 か国である。

情報公開法上に「知る権利」の文言が用いられていないことは、情報公開法が「知る権利」を排除することを示すものではない。また、情報公開法において開示請求権という権利が規定され、原則公開の考え方で情報公開の仕組みがつくられたことは、「知る権利」をめぐる議論を深めるに当たって重要な要素であると言える。

政府の「説明責任」の考え方については、情報公開法の他にも各種の基本的な法令に規定され、また、行政機関等の情報提供に係る施策の理念・目的とされるなど、浸透、定着しつつあるように見られる。  

2 対象文書等

開示請求権制度の対象とする必要のない市販の書籍や歴史的資料等については、情報公開法上の行政文書等の定義から除かれている。

また、登記、特許、刑事訴訟手続等の制度においては、文書の公開・非公開の取扱いが当該制度内で体系的に整備されていることから、それぞれの法律において情報公開法の適用除外措置が設けられている。

現状では、ホームページ上で提供しているデータベースに蓄積された全情報、特定の事項の根拠となる法律の条文、ホームページに掲載されている規則や訓令など、容易に入手し得る情報についても開示請求する例が見られる。

また、所得税法等による公示制度に係る文書の写しの交付や、政治資金規正法等による閲覧文書の写しの交付を求めるなど、他の法令等において閲覧のみを可能とし複写を認めていない文書を情報公開法の開示請求により求める例も少なくない。

(1)歴史的資料等

歴史的資料等は、公文書館、博物館、国立大学等の機関又は施設において、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされ、原則として一般の利用に供する仕組みがあること等を前提に、情報公開法の対象である行政文書から除外されている。具体的には、独立行政法人国立公文書館、宮内庁書陵部、防衛庁防衛研究所図書館及び外務省外交史料館のほか、国立大学法人の附属図書館等が情報公開法施行令で規定され、又は総務大臣の指定を受けている。

これらの歴史的資料等の閲覧等については、個人情報の保護(時限的)や資料汚損等の防止の観点から、当該機関又は施設の利用規則等により一定の利用制限が行われている。利用制限に係る個人情報等の範囲は、情報公開法上の不開示情報の規定の範囲内となっている。このような利用制限に係る情報については、例えば、個人情報等をいつまで不開示とする必要があるのか、遺族への配慮をどうすべきかなど、時の経過に伴う開示基準をどう考えるかという課題があるとされている。

また、歴史的資料等を保有している機関及び施設のほとんどは、一般の利用の制限に関して不服がある場合の救済の仕組みを設けていないが、独立行政法人国立公文書館では、その旨を館長に申し出ることができるという仕組みを独自に設けており、不服の申出があった場合は、館長が有識者による会議に諮った上で申出に係る回答をすることとされている。

なお、何が歴史的資料なのかという判断基準やその移管手続の問題については、「公文書等の適切な管理、保存及び利用に関する懇談会」の報告書「公文書等の適切な管理、保存及び利用のための体制整備について」(平成16 年6 月28 日)において、中間書庫の整備、移管基準の明確化等が提言され、内閣府においてその具体化が推進されている。歴史的な資料を適切に保存する観点から、必要な措置が推進されることが望まれる。

歴史的資料等については、それらを保有している機関及び施設において、各機関及び施設の性格や資料の性質に即し、適切な場合は、独立行政法人国立公文書館で実施されているような閲覧等の利用制限に対し不服を申し出ることのできる仕組みを導入すべきと考えられる。

(関連)7「行政文書等の管理」

(2)訴訟に関する書類

訴訟に関する書類及び押収物については、刑事訴訟法(昭和23 年法律131 号)の規定により、情報公開法の適用除外とされている。その理由は、(@)これらは刑事司法手続の一環である捜査・公判の過程において作成・取得されるものであるが、捜査・公判に関する国の活動の適正確保は、司法機関である裁判所により図られるべきであること、(A)刑事訴訟法及び刑事確定訴訟記録法により、その取扱い、開示・不開示の要件、開示手続等が自己完結的に定められていること、(B)類型的に秘密性が高く、その大部分が個人に関する情報であるとともに、開示により犯罪捜査、公訴の維持その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれが大きいものであることによる。

訴訟に関する書類には、確定後の刑事被告事件に係る訴訟の記録のほか、捜査中の刑事事件の捜査記録や不起訴記録等も含まれることとされている。具体的な文書が訴訟に関する書類に該当するか否かについては、これまで10 件余りの答申により事案に即して判断が示されてきている(資料1 参照)。

確定後の刑事被告事件に係る訴訟の記録のうち、保管記録及び再審保存記録については、刑事確定訴訟記録法(昭和62 年法律第64 号)に基づき、閲覧制度が設けられている。平成14 年度においては、保管記録について20,158 件の閲覧請求のうち20,024 件(99.3%)が許可されている。謄写については、平成14 年度において19,185件中19,132 件(99.7%)が許可されており、運用で広く認められているものの、情報公開法と異なり謄写が制度として認められているものではない。保管記録及び再審保存記録の閲覧を拒否された場合における不服申立てについては、準抗告の手続によることとされている。

特に重要な事件の訴訟記録については、保存期間が満了した後も刑事参考資料として保存し、閲覧させることができるものとされている。実際の利用は少なく、平成14年度における閲覧請求は2 件程度となっている。

不起訴記録は、関係者の名誉・プライバシーを侵害するおそれがあるなどのため原則非公開とされるが、平成12 年及び16 年の法務省刑事局長通知により、一定の要件を満たした場合には関係者に対し開示することとされている。平成14 年度においては、受理した2,343 件の閲覧(謄写)請求のうち2,284 件(97.5%)が許可されている。不起訴記録については、開示手続に裁判所が関与しておらず、また、保管記録及び再審保存記録と異なり、不服を処理する仕組みはない。

訴訟に関する書類については、情報公開法の適用除外とされているが、刑事手続上の開示制度において十分な開示がなされることが望まれる。  

3 開示・不開示の範囲等

不開示情報についての規定はできるだけ明確なものとすることが望ましいが、行政全般にわたって不開示情報を網羅することは極めて困難であり、一般法制としては概括的、抽象的な規定とならざるを得ない。このため、情報公開法では、事項による基準と定性的な基準とを組み合わせて、不開示情報の範囲をできるだけ明確かつ合理的に画することができるよう規定されている。

現在、情報公開法が施行されて約4 年であるが、不開示情報に該当するか否か、存否応答拒否処分が妥当か否かなどについて審査会の答申や裁判所の判決が蓄積されてきている。開示・不開示の範囲等については、このような個別具体的な事案における解釈の積み重ねを踏まえることにより、制度の安定的な運用が行われるものと考えられる。

【「開示・不開示の範囲等」の論点を通じた改善措置等】

開示・不開示の範囲等に関する論点について検討を行った結果は、以下に述べるとおりである。

各論点についての改善措置等はそれぞれの箇所で指摘しているが、開示・不開示の範囲等に関する全論点を通じて、蓄積されつつある答申や判決を分析・整理し、各行政機関等における審査基準の一層の具体化を行うこと(以下「答申分析等による基準の具体化」という。)などにより、行政機関等において個別の事案に即して的確な解釈、判断が行われるようにしていくことが必要である。  

(1)個人に関する情報

ア 個人識別型とプライバシー型

個人に関する情報については、従来から、いわゆるプライバシー型(個人の私的生活や権利利益を害するおそれがあるものを不開示情報として規定する方式)といわゆる個人識別型(特定の個人を識別できる情報を原則として不開示とした上で保護する必要のない情報を不開示情報の範囲から除く方式)とが議論されてきた。情報公開法では、個人情報の取扱いに伴う個人の権利利益保護の重視、法律の運用の安定性、個人情報保護法制との整合性等の観点から個人識別型が用いられている。

地方公共団体の情報公開条例では、個人識別型を採っているものと、「他人に知られたくないと認められる情報」等を規定し、個人の権利利益保護への支障の有無等をその都度解釈、判断するプライバシー型を採るものとが見られるが、どちらを採るかによって必ずしも大きな違いは認められないようである。

情報公開法では、「又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの」(第5 条第1 号本文後段)との規定があることにより、不開示情報の範囲が若干広がっている面があり、「公にされ、又は公にすることが予定されている情報」(同号ただし書イ)を不開示情報の範囲から除くことによって、不開示情報の範囲が広がらないようにされている。

<個人識別性等>

情報公開法における「特定の個人を識別することができるもの」(第5 条第1 号本文)については、その情報自体では特定の個人を識別できなくても、他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものも含まれるため、照合する「他の情報」の範囲が問題となる。

一般的な場合には、照合する「他の情報」は「一般人」が入手できる情報に限るとする、いわゆる一般人基準が採用されている状況が見られる。

情報の性質・内容によっては、必ずしも一般人基準ではなく、特定の者が入手できる情報を照合範囲に含めて判断された例もある。一般人基準を採用した場合、特定の個人を識別することができるとまでは言えないもののなお保護が必要な情報については、「特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの」(第5 条第1 号本文後段)に当てはめて当該情報を保護する例が多くなりつつある。

この「特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの」に該当するか否かについては、答申において、情報の種類、地域、団体に属する人数等、個別具体の状況に応じて「個人の権利利益を害するおそれ」を判断した事例が蓄積されてきている。

「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」(第5 条第1 号ただし書ロ)に該当するものについても、少ないながら判決又は答申において医薬品副作用に関する情報や環境汚染に関する情報等の事例が見られる。

【改善措置等】

答申分析等による基準の具体化に際しては、個人識別型の規定の下で個人に関する情報について開示に支障のないものが不開示とされることなどがないよう留意する必要がある。

イ 公務員の氏名等

<職務遂行に係る公務員の氏名>

公務員がその職務において行った行為に係る情報について、情報公開法では、「個人に関する情報」に含まれるとした上で、「当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員の職及び当該職務遂行の内容に係る部分」(第5条第1号ただし書ハ)を不開示情報の範囲から除外している。また、当該公務員の氏名については、公務員以外の者と同様に、「慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」(同号ただし書イ)に該当する場合に開示することとされている。

しかし、「慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報」に該当するか否かについては、運用上、一般向けに発行されている職員録に氏名が記載された者であるか否か等を基準として判断されていることから、開示される範囲は各行政機関によって区々となっており、一般的に同様な事務に従事している職員であっても氏名が開示される場合とされない場合があるなどの不合理な状況が生じている。これに関連して、職務遂行に係る公務員の氏名については、私事にわたる場合を除き、原則公開とすべきと考えるとの意見があった。

<行政運営上の懇談会等における発言者の氏名等>

審議会等については、閣議決定により、委員の氏名を公表するとともに、会議又は議事録を原則公開することとされている。行政運営上の懇談会等についても、その性格に留意した上で、審議会等の公開に準じた措置を講じることとされている。

行政運営上の懇談会等の出席者の氏名の取扱いについては、懇談会等の性質、審議内容等に応じて対応されている状況にある。

しかし、行政運営上の懇談会等の議事録における発言者の氏名の取扱いについては、当該発言者が公務員か公務員以外の者かによって、開示・不開示の取扱いが異なるなどの不合理な状況が見られる。

【改善措置等】

公務員の氏名等の取扱いについては、次のような措置を講ずることにより、不合理な状況が生じないよう是正を図る必要がある。
@)職務遂行に係る公務員の氏名については、特段の支障の生ずるおそれがない限り公開とする方向で統一した取扱方針を明らかにすること。
A)行政運営上の懇談会等の発言者の氏名については、各会議の性格等に応じ、公務員の氏名に準じて原則公開する方向で統一すること。

(関連)8ウ「審議会等の公開」  

(2)法人等に関する情報

<法人の正当な利益等>

情報公開法では、法人その他の団体に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報のうち、「権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの」(第5 条第2 号イ)を、不開示情報としている。

こうした「おそれ」の有無については、法人情報の性質や取扱いが多種多様であることから、個別具体の状況に応じて総合的に判断をせざるを得ない。法人の口座番号や代表者の印影等の内部管理情報については、広く知られ得る状態に置いているか、偽造などの悪用されるおそれがあるかなどが判断基準とされている。また、財務情報や企業のノウハウ情報など法人情報の性質に応じた判断基準が答申や判決により示され、蓄積されつつある。

また、「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」(第5 条第2 号ただし書)に当たるとして、特定の血液製剤を納入した医療機関に関する情報を開示すべきとした答申が1 件ある。

<任意提供情報>

情報公開法では、行政機関等の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供された情報であって、そうした条件を付することが「当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの」(第5 条第2 号ロ)を不開示情報としている。

このいわゆる任意提供情報の要件については、行政機関等と法人等の合意による「情報隠し」等への濫用が懸念されていたところである。

答申では、「当時の状況等に照らして合理的である」かどうかについての判断要素として、行政改革委員会の「情報公開法要綱案の考え方」において示された公にしないことの慣行の有無が用いられている。

なお、一部の答申では、「当時の状況」に加えて、現在の時点で公にしないことの合理性について判断をしているものもある。この判断基準によると、諮問庁が情報公開法第5 条第2 号イ及びロの適用を主張する場合には、法人の「正当な利益を害するおそれ」(同号イ)の判断と「当時の状況等に照らして合理的である」(同号ロ)かの判断を重複又は連続して審査することとなる。不開示理由として同号イ及びロを同時に諮問庁が主張する事例は答申中に散見されるが、そのうち不開示が認められた事案においては、同号イの適用について優先して判断していると見られる場合が多い。

【改善措置等】

答申分析等による基準の具体化に際しては、不開示情報としての任意提供情報に当たるか否かの判断要素として、公にしないことの慣行の有無等の客観的要件が適切に用いられることとなるよう留意する必要がある。  

(3)国の安全等に関する情報及び公共の安全等に関する情報

ア 規定の趣旨と「相当の理由」

我が国の安全、他国等との信頼関係及び国際交渉上の利益の確保又は公共の安全と秩序の維持といった国民全体の基本的な利益を擁護することは国の重要な責務である。行政機関情報公開法第5 条第3 号及び第4 号が、開示することによりこれら国民全体の基本的な利益の擁護に支障を及ぼすおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある情報を不開示情報としているのは、このためである。

これらの開示・不開示の判断には、行政機関の長による高度の政策的又は専門的・技術的な判断を要することから、第5 条第3 号及び第4 号では「おそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報」と規定されている。「相当の理由」の内容については行政機関の長の判断を第一次的に尊重した上で、その判断が合理性を持つものとして許容されるかどうかを個別に判断するという趣旨である。

第5条の第3号及び第4号の規定については、このような趣旨から、第5号及び第6号と区別し、行政機関の長の裁量判断を尊重するのにふさわしいものについてのみ、限定的に用いられるべきものと考えられる。

答申では、諮問庁が第3 号又は第4 号と他の類型の不開示情報を併せて主張している場合には、他の不開示情報に該当するか否かの判断を第一次的に行っている場合が多い。また、審査会では、第5 条第3 号及び第4 号に関する情報であっても、迅速かつ的確な判断を行うため、争訟の対象である行政文書の内容を見分するいわゆるインカメラ審理の対象としており、実際にもかなり活用されている。

【改善措置等】

答申分析等による基準の具体化に際しては、行政機関情報公開法第5条第3号及び第4 号の規定が、行政機関の長の裁量判断を尊重するのにふさわしいものに限定して適用されることとなるよう留意する必要がある。

イ 一定期間後の公開

開示・不開示の判断は、開示請求があった都度なされるものであり、いったん不開示とされた行政文書等であっても、その後の事情の変化により開示されるべきものとなることがあるのは当然である。情報公開法において、行政文書等の作成又は取得からの一定年数の経過を開示・不開示の判断とする規定が設けられていないのは、このためである。

外国の情報公開法制を見ると、一定期間後の公開の仕組みをとっていない国が多い。また、一定期間後の公開の仕組みを採用している国においても、作成又は取得の時点から一定年限を経過すれば無条件で開示するという仕組みは見られない。

答申においては、対象文書が作成又は取得され一定期間を経ているかどうかにかかわらず、開示することにより外交・防衛、犯罪捜査等に支障のおそれがあるか否かを現時点で判断しており、このようなおそれが消滅しているものについては、開示すべきものとされている。  

(4)審議・検討等に関する情報及び事務事業に関する情報

ア 審議・検討等に関する情報

行政機関等としての最終的な意思決定前の事項に関する情報を開示することにより適正な意思決定が損なわれることがないようにするためではあっても、検討過程の情報をすべて不開示とすることは、政府がその諸活動を説明する責務を全うする観点からは適当ではない。

そもそも行政機関情報公開法第5 条第5 号及び独立行政法人等情報公開法第5条第3号は、検討過程の情報であるというだけで不開示とするための規定ではなく、検討過程の情報であっても支障のおそれのない限り開示させようとするためのものである。そのため、同号では、「不当に」との要件を付加した上で、率直な意見交換の中立性が損なわれるなどの「おそれ」がある情報を不開示情報とすることとしている。

平成13 年度から15 年度までの3 年間に行われた不開示決定及び一部開示決定のうち第5 条各号に規定する不開示情報に該当することを理由とするものについて見ると次のとおりであり、審議・検討等に関する情報に当たることを理由とするものは少ない。

審議・検討等情報を理由とする不開示決定の割合

答申では、「不当に」という要件について、個別具体の状況に応じて、情報公開法の趣旨にのっとり厳正に解釈されている状況がうかがわれる。

また、審査会において、「不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ」の適用が容認された例は少ない。

【改善措置等】

審議・検討等に関する情報については、行政機関情報公開法第5条第5号及び独立行政法人等情報公開法第5 条第3 号の規定の趣旨に即して、限定的に適用されることとなるよう配慮する必要がある。答申分析等による基準の具体化に当たっても、同様に留意する必要がある。

イ 事務事業に関する情報

行政機関等では様々な事務事業が行われ、それらに関する情報を公開することによる支障も様々である。このため、行政機関情報公開法第5 条第6 号及び独立行政法人等情報公開法第5 条第4 号は、行政機関等の事務事業に関する情報であって、開示することにより当該事務事業の性質上その適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものを不開示情報とする概括的な不開示情報の規定として設けられている。その上で、支障のおそれの内容をできるだけ明らかにする観点から、行政機関等に共通的に見られる事務事業について、開示するとその適正な遂行に支障を及ぼすことが容易に想定されるおそれを例示的に掲げている。

一方で、行政機関等の事務事業は広範多岐にわたることから、具体的な実例が少ない段階においては、本号の運用が困難な面もある。本号の解釈・運用に関しては、答申や判決において事務事業の適正な遂行の困難性の有無が個別具体的に検討されており、それらの具体例が蓄積されつつある。

【改善措置等】

答申分析等による基準の具体化に際しては、各行政機関等は、それぞれの多種多様な事務事業の性質に応じてその適正な遂行に支障を及ぼすおそれをできる限り具体的に定めるよう努める必要がある。  

(5)部分開示

ア 不開示情報の単位のとらえ方

部分開示を行うに当たっては、不開示情報の単位をどうとらえるかによって、不開示とする部分の範囲に差違が生じる可能性がある。

立案時の考え方は、不開示情報が重層的に把握される場合にあっては、不開示事由たる「おそれ」等を生じさせる原因となる情報の最小単位をもって不開示情報の単位であるととらえるものである。ただし、個人に関する情報については、第5条第1号本文前段の規定から、個人識別性に係る部分とそれ以外の部分との総体が一つの不開示情報となり、不開示の範囲が広くなりすぎるおそれがあることから、第6条第2項により、個人識別性に係る部分以外の部分についての部分開示の義務が定められている。この部分開示義務の要件が、個人識別性に係る部分を「除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるとき」(第6条第2項)とされているのは、「おそれ」の有無は、行政機関の長及び独立行政法人等の意図によってではなく客観的に判断されるべきものであるとの趣旨である。

第6条第2項に相当する内容は、行政改革委員会の「情報公開法要綱案」では、不開示情報である個人識別情報の例外開示情報とされていた。しかし、その内容が、第5条第1 号ただし書の他の例外開示情報とは異なり個人識別性に係る部分は開示されないものであること、氏名等を消すことによって個人に関する情報の一部分を開示することに法的根拠を与える趣旨であることから、不開示情報(個人識別情報)の例外として位置付けるよりも、部分開示の一形態として位置付ける方が適当と立案過程において整理されたものである。もとよりこの整理は立証責任の配分を変える趣旨ではなく、個別の事案に応じて、裁判所において客観的に判断されるべきものであると考えられていた。

平成13年3月27日の最高裁判決で、旧大阪府条例の部分開示規定の解釈として、独立した一体的な情報を更に細分化し不開示とすべき箇所以外の部分を開示することまでをも義務付けるものではないとの考え方(いわゆる独立一体説)が示されている。しかし、同判決の対象である旧大阪府条例には情報公開法第6 条第2 項に相当する規定はなく、情報公開法とは事情が異なる。また、条例に係るその後の最高裁判決においては、平成15 年11 月11 日の判決(最高裁平成10 年(行ツ)第167 号)のように、必ずしも独立一体説を採っているとは言えないような例も見られる。

情報公開法の解釈について見ると、最高裁判決の考え方を援用する平成15 年12月1 日の仙台地裁判決のような判決も見られる一方で、14 年12 月5 日の名古屋高裁判決は、一個の情報ではないという形式的な根拠から部分開示情報に当たらないと解釈することは、必要以上に部分開示情報の範囲を限定するもので、情報公開法の趣旨、目的と整合しないとの考え方を示している。また、審査会14 年度答申第123号は、不開示情報該当性について判断する際の前提として、独立した一体的な情報を単位としてとらえるとしても、個人識別情報以外の不開示情報については、その範囲は、重層的な各階層でとらえていった結果、最終的には不開示事由たる「おそれ」等を生じさせる原因となる情報の範囲となるべきであるとの立案時の趣旨に即した考え方を示している。

部分開示に当たっては、不開示情報の単位のとらえ方について、情報公開法の規定の趣旨にのっとって判断すべきである。

イ 情報の有意性

不開示情報が記録された部分を除くと客観的に有意の情報が残らないような場合にまで当該部分を除いて開示することは、手数料負担等の点で開示請求者の不利益になるとともに、行政機関等の負担にもなることから、情報公開法では、「当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるとき」(第6 条第1 項ただし書)は、行政機関等は部分開示義務を負わないこととされている。

不開示情報が記録されている部分を除いた残りの部分に記録されている情報の内容の有意性の判断は、開示請求者が知りたいと考える事柄との関連によって判断すべきものではなく、個々の請求者の意図によらず客観的に決めるべきものとするのが立法趣旨である。

答申や判決においては、個別事例ごとに開示請求の趣旨や情報の性質等に照らして客観的に判断される例が蓄積されつつある。  

(6)公益裁量開示

情報公開法では、第5 条各号に規定する不開示情報については、通例、行政機関等が開示してはならないこととなる。しかしながら、個別具体的な場合においては、開示することに優越的な公益が認められる場合があり得るところであり、このような場合には、行政機関の長又は独立行政法人等の高度の行政的判断により開示することができるとすることが合理的であるとして、第7 条の規定が置かれている。

平成13 年度から15 年度までの3 年間の公益裁量開示の適用状況を見ると、行政機関で21 件、独立行政法人等で10 件、計31 件の適用例があり(資料2 参照)、それぞれの考え方で運用されているようであるが、これらにより、公にすることが予定されていない個人情報や企業名、企業独自の工事技術や作業手順等の不開示情報が開示されている。

公益裁量開示については、規定が置かれた趣旨を踏まえて、行政機関等において個別の事案に即して的確な解釈、判断を行っていくことが望まれる。

なお、第7 条の適用については、審査会の審査対象であり、実際に、本条の適用の妥当性に係る答申も出されている。  

(7)存否応答拒否

開示請求に係る文書が存在するか否かは一つの情報であり、開示請求の件名等と照合することによりその情報が第5 条各号の不開示情報に該当する場合があることから、情報公開法では、第8 条により、開示請求に対する拒否処分の一態様として、存否応答拒否が定められている。

平成13 年度から15 年度までの3 年間に行われた不開示決定及び一部開示決定の計63,372 件のうち、存否応答拒否によるものは912 件である。この中には、自己情報についての本人からの開示請求も含まれる。また、不開示決定及び一部開示決定に対する開示請求者からの不服申立て3,294 件のうち、存否応答拒否に対するものは276 件である。存否応答拒否に関する答申は212 件示されており、そのうち18 件で存否応答拒否が妥当でないとされている(資料3 参照)。判決において存否応答拒否が否定された例はない。

特定の者や特定の事項を名指しした請求は不開示情報のすべての類型について生じ得るため、不開示又は不存在と回答するだけで第5 条各号の保護法益が害されるのは特定の不開示情報の類型には限られない。このため、情報公開法では存否応答拒否の理由となる不開示情報の類型を限定していない。

実際に、平成14 年度及び15 年度において存否応答拒否の理由とされた不開示情報の区分を見ると次のとおりであり、すべての不開示情報の類型に関して存否応答拒否による不開示決定がなされている。

存否応答拒否をされた不開示情報の区分

自己情報についての本人からの開示請求のように、開示請求者が対象文書の存在を知っている場合があり得る。しかし、そのような事情は、情報公開法が開示請求者の属性を考慮しない制度として設けられており、本人確認等の手続がないことから、当該文書の存在が客観的に明らかである場合は別として、存否応答拒否の適用に影響するものではない。

なお、存否応答拒否の理由としては個人情報が大半を占めており、そのうちの相当数は本人からの開示請求である。

【改善措置等】

平成17 年4 月から行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15 年法律第58 号)等が施行されることにより、本人開示請求であることによる存否応答拒否は減少が見込まれるが、各行政機関等は、自己情報について開示請求をしようとする者に対して個人情報保護制度により開示請求を行うことができる旨を窓口で説明するなどにより、開示請求者の利便に留意する必要がある。

(関連)4(1)ウ「本人開示」  

(8)対象文書の不存在

ア 不存在を理由とする不開示決定の状況

平成15 年度において、不開示決定又は一部開示決定のうち、対象文書の不存在を理由とするものは、行政機関については20,059 件中2,059 件(10.3%)、独立行政法人等については4,099 件中393 件(9.6%)となっている。

行政機関における不開示理由の内訳
独立行政法人文書不存在存否応答拒否

審査会では、情報公開法の施行後3年間に、不存在事案について357件(行政機関346件、独立行政法人等11件)の諮問を受けている。年度ごとに見ると、次のとおりである。

諮問件数に占める不存在事案の割合

不存在事案に関する答申計285 件(行政機関277 件、独立行政法人等8 件)のうち、原処分が妥当でないとされたもの(対象文書が存在するとしたもの)は36 件である(平成16 年3 月31 日現在)。

イ 不存在を理由とする不開示決定の類型

開示請求の対象文書が存在していないことを理由として不開示決定が行われる場合としては、(@) 開示請求の時点で対象文書が物理的に存在していない場合、(A)文書が存在するのに不開示決定がされた場合、(B)そもそも情報公開法の対象外の文書である場合の大きく3 つに分類することができる。

物理的な不存在

@ 行政機関等がそもそも対象文書を作成・取得していない場合

ア)行政機関等の所掌外の事項に関する事柄であるか又は所掌内ではあるが業務遂行上必要でないなどのために、文書を作成・取得していない事例、

イ)行政機関等が文書を作成・取得すべきであったのにもかかわらずしていなかった事例等

A 作成・取得した後、保存期間の経過後又は満了前に対象文書が廃棄された場合

ア)文書管理規則にのっとり、保存期間の経過後に廃棄された事例、

イ)調整等の業務に使用した文書等について、1 年以上保存の必要がないものとして業務終了後に廃棄された事例、

ウ)保存期間内であるにもかかわらず誤って廃棄・紛失された事例等

B その他

ア)相当昔の文書等であって、対象文書が作成された後廃棄されたのかあるいはそもそも作成されていないものかが不明な事例、

イ)対象文書が存在しないにもかかわらず行政機関等の事務的ミスにより行政文書ファイル管理簿に誤登載された事例等

文書が存在するのに不開示決定がされた場合

ア)対象文書を保有していながら探索が不十分であったため誤って不存在とされた事例

イ)請求者が特定した対象文書について請求者と行政機関側と対象文書の範囲等の認識が食い違った結果、関連文書は存在するが不存在とされた事例等

情報公開法の対象外

対象文書が第2 条第2 項第2 号に規定する歴史的資料等又は個人段階のメモである事例等

開示請求の中には請求者による思い込み等により開示請求がなされる場合も見受けられる。しかし、行政機関等が保存期間の経過後に対象文書を廃棄していた場合や情報公開法の対象外であることが明らかであるにもかかわらず開示請求がなされる背景には、開示請求時における行政機関等の情報提供が不十分であったり、対象文書の特定が適切になされていないという問題があると考えられる。また、対象文書を保有していながら探索が不十分等で誤って不開示とされることの背景には、行政機関等において文書管理が徹底されていないという問題があると考えられる。

答申では、対象文書が不存在とされた事案等のうち、背景に文書管理の問題、対象文書の範囲の確定の問題、請求者に対する情報提供の問題等があるものについて、具体の文書を指摘した上で不開示決定を取り消すか、又は必要な措置等について指摘を行っている。また、審査会が行政機関等における対象文書の探索が不十分と考える場合には、行政機関等に再度の調査を要求したり、場合によっては現地調査を行うなど審理の過程において必要な措置を採っている。

【改善措置等】

対象文書の不存在を理由とする決定について、行政機関等は、例えば次のような措置を講ずることにより、可能な限り、不十分な情報提供や不徹底な文書管理に起因するものが生ずることのないようにすることが必要である。

@)開示請求があったとき、請求者に的確な情報提供を行うとともに、対象文書の特定が的確に行われるように、窓口の対応を徹底すること。

A)対象文書の探索の効率化、行政文書等の適正な保存の確保などの観点から、行政文書等の管理規定等に基づく文書管理の適正化を徹底すること。

B)効率的な行政文書の整理・分類を可能とするとともに、開示請求時の行政文書の特定の容易化、的確な文書管理の徹底のため、組織的・総合的な行政文書管理システムの整備を推進すること。

(関連)4(1)ア「対象文書の特定」、4(3)ウ「不開示決定に際しての理由付記の在り方」、6「行政文書等の管理」  

4 開示請求から実施までの手続  

(1)請求時の窓口対応等

ア 対象文書の特定

情報公開法に基づく開示請求は、行政手続法(平成5 年法律第88 号)に規定する「申請」に当たる。同法第7 条では、申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請者に補正を求めるか申請を拒否しなければならないとされている。

情報公開法第4 条においても、開示請求書に形式上の不備がある場合には、開示請求者に補正を求めることができることとされるとともに、補正を求めるに当たっては、行政機関等は、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならないとされている。

開示請求をする者は、対象となる行政文書等を特定して請求をする必要がある。

このため、開示請求書には行政文書等の名称その他開示請求に係る行政文書等を特定するに足りる事項を記載することとされている。しかし、一般に、国民には行政機関等がどのような行政文書等を保有しているのかが分からないことなどから、「○○に関する文書一切」といった対象文書の範囲が客観的に明確でない記載がされている場合がある。このような場合、行政機関等としては、参考となる情報の提供を行いつつ必要な補正を求め開示請求者が対象文書の特定を適切に行うことができるようにすることが重要である。

しかし、請求内容が抽象的で対象文書の特定が必ずしも十分とは言えない場合であっても、補正が不十分なまま、行政機関等が該当すると思われる行政文書等を選定して開示決定等を行う運用が一部に見られる。その結果、開示決定された行政文書等が開示請求者の求めているものと異なっていたり、他にも対象となる行政文書等があるはずとの理由で追加の開示決定を求める不服申立てがなされたりする例が生じている。

一方、請求内容の確認や補正の求めを行おうとしても開示請求者と連絡が取れないなど特定文書の特定が円滑に進められない場合も少なくなく負担を感ずるとする行政機関等の声も多い。また、膨大な文書の中から改めて検索作業を行わなければ具体の文書の確定ができないような請求は、対象文書が特定されていないものとして扱うことができるような措置を望むとの意見もあった。

開示請求者が行政機関に対し開示請求をしようとする場合に、対象となる行政文書の所在等を確認するための一つの手段として、行政文書ファイル管理簿が整備されており、現在、約1,500 万件のデータが登録されるとともに、インターネットを通じて一般に提供されている。しかしながら行政文書ファイル管理簿については、相互に密接に関連する複数の行政文書がまとめられた「行政文書ファイル」を単位としていること、当該ファイルの名称等は各行政機関の事務事業の実施状況等に応じて設定されているため行政機関間で必ずしも統一性がなく、必要な行政文書の検索を行おうとしても該当するものがなかなか見つけられないなど、容易に利用し得るものとなっていない面がある。この点も対象文書の特定が十分でない原因の一つと考えられる。

(注)独立行政法人等においても、行政文書ファイル管理簿に準じた法人文書ファイル管理簿が整備され、各法人のホームページにより提供されている。

【改善措置等】

対象文書の特定に当たっては、行政機関等と開示請求者が互いに協力することが重要である。

開示請求を受けた行政機関等は、次のような措置を講ずることにより、対象文書の特定が不十分なまま事務処理が進められ、後で紛争が生ずるなどの問題が生じないようにする必要がある。同時に、開示請求者も、請求の趣旨、求める情報の内容等を具体的に行政機関等に伝えることが求められている。

@)開示請求者に対し対象文書を特定するために必要な情報の提供を積極的に行い、開示請求をしようとする行政文書等を開示請求者に明確に特定させた上で事務処理を進めることを徹底すること。

A)行政文書ファイル管理簿については、ファイルの内容ができるだけ分かりやすいようにファイル名を記載するなど、開示請求時の文書特定に有効に活用できるものにすること。

イ 請求の単位

行政機関情報公開法上、一つの行政文書ファイルにまとめられた複数の行政文書又は相互に密接な関連を有する複数の行政文書の開示請求を一の開示請求書によって行うときは、当該複数の行政文書を1件の行政文書とみなすこととされている。

相互に密接な関連を有する行政文書の範囲については、当該行政文書の内容等により客観的に判断されるものであり、例えば、行政機関情報公開法の施行時に整理されているように、申請書と処分通知書、諮問書と答申、基本計画書と実施報告書、本文と参照資料といったものは相互に密接な関連を有するものと考えられる。

この点に関連し、請求の単位の取扱いについては、各行政機関によっても判断が異なり、同様な開示請求であっても開示請求先の行政機関によって件数の数え方が異なる場合が生じているとの意見がある。

しかし、行政文書は、各行政機関の事務事業の性格等に応じそれらを効率的に実施できるようにする観点から作成・管理されていることから、その種類内容や管理方法等も様々であり、これを各行政機関を通じて一定の観点から共通化することは難しいと考えられる。また、様々であり得る行政文書の相互の関連性によって文書の管理方法等を整理し直すことも必ずしも現実的ではないと考えられる。

【改善措置等】

開示請求の件数の数え方については、密接な関連を有する複数の行政文書の考え方を改めて周知するとともに、行政機関は、開示請求者に対して行政文書の管理の方法等と併せて請求の件数の数え方について、できる限り十分な説明を行う必要がある。

ウ 本人開示

個人情報の本人から開示請求がなされ、これに対して存否応答拒否される事例が相当数見られる。情報公開法においては、立案当時から「本人開示の問題は、基本的には個人情報保護に関する制度の中で解決すべき問題である」との考え方が採られており、何人も請求の理由の如何を問わず開示請求することができる開示請求権制度では、開示請求者が誰であるかを考慮することなく開示・不開示を判断することとしている。また、答申においても、本人請求であることをもって特別な扱いを行わないこととされている。

行政機関においては、これまで行政機関の保有する電子計算機処理に係る個人情報の保護に関する法律(昭和63 年法律第95 号)により、電子計算機処理に係る個人情報の取扱いの基本的ルールと本人開示請求の制度が設けられていた。平成15 年5 月に、同法を全部改正した行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律に加えて、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15 年法律第59号)が制定され、17 年4 月1 日から施行される。

新たな個人情報保護法制では、情報公開法との整合性を確保しつつ、電子計算機処理に係る個人情報のみならず、行政文書等に記録されたすべての個人情報の取扱いについて規律し、本人情報についての開示請求権のほか訂正請求権や利用停止請求権等を定めている。本人情報については、今後これらの法制の下で開示を請求することができる。

(注)最高裁判決(平成13 年12 月18 日)では、個人情報保護条例が制定されていなかった地方公共団体において、情報公開条例の下で本人自身による請求であることが明らかな場合は個人情報に関する不開示情報に該当することを理由に不開示決定することは違法と判示されているが、情報公開法の運用には影響しないと考えられる。

【改善措置等】

自己情報について開示請求をしようとする者に対しては、各行政機関等は、情報公開と個人情報保護の両制度の趣旨を踏まえて窓口の一元化を図る等により両制度の運用の連携を図るとともに、個人情報保護制度により開示請求を行うことができる旨を窓口で説明するなどにより、開示請求者の利便に配慮した対応を推進する必要がある。

(関連)3(7)「存否応答拒否」

エ 苦情・意見等への対応

各行政機関等に開示請求の窓口が設けられているほか、開示請求に関する総合的な案内所として総務省に情報公開総合案内所が整備され、制度の案内や開示請求に係る相談等に応じている。また、行政苦情の相談、電子政府の総合窓口(www.e-gov.go.jp)を通じた意見の提出の仕組み等が設けられている。

しかし、必ずしも個別の不服申立てではないものまで審査会に持ち込まれていると見られる状況もあり、事務処理に関する苦情等について専門的に対応するところがない、関連する制度間の連携と役割分担を考えることが必要ではないかとの指摘がある。

【改善措置等】

情報公開法の運営に関する苦情については、各行政機関等の情報公開窓口等において適切に対応するとともに、情報公開の制度運営に関する意見等については、各行政機関等の情報公開窓口のほか情報公開総合案内所や電子政府の総合窓口等を通じて広く収集、蓄積し、今後の運営の改善等の参考とすることができるようにする必要がある。  

(2)オンライン請求、権限又は事務の委任

ア オンライン請求

行政機関情報公開法に基づく一連の手続については、「アクション・プラン2002のとりまとめ」(平成14 年7 月30 日)において、15 年度中にオンライン化することとされ、情報公開法施行令の改正、省令の制定、各行政機関におけるシステム整備を経て、16 年3 月31 日にほとんどの行政機関においてオンライン化が実施された。

その際、開示請求については、請求者が誰であるかによって開示決定等の結論に影響を及ぼさないという手続の性格を踏まえ、開示請求者の利便性を考慮して、電子署名を必要としないこととされている。

行政機関においては、平成16 年3 月から7 月31 日までに計285 件の開示請求を受け付けており、ほとんどの省庁でオンラインによる開示請求を受けている。なお、独立行政法人等については、これまでのところ実施法人はない。

手数料については、歳入金電子納付システムにより電子納付されている場合もあるが、電子申請システムにより開示請求を受け付けていても、歳入金電子納付システムとまだ接続されていないなどのため、従前どおりの収入印紙や窓口における現金による納付により対応している行政機関がいくつかある。

これまでの行政機関の電子申請システムについては、統一的な基本仕様に含まれない詳細な利用方法が行政機関ごとに異なっており、使い勝手が悪いとの指摘が見られるが、2005 年度末までに電子政府の総合窓口(e-Gov)において一元的な窓口システムの機能が整備されることとなっている。

【改善措置等】

今後、オンラインによる開示請求の仕組みが一層活用されるよう、各行政機関に共通した方式でアクセスを可能とするなど、請求者の利便性と使いやすさ及び効率性を考慮したシステムに改善していく必要がある。

イ 権限又は事務の委任

開示請求者の利便性の向上や行政機関内部の事務の効率化等の観点から、行政機関の地方支分部局等に情報公開法に基づく行政機関の長の権限又は事務を委任することができることとされている。

現在、開示請求の受付や開示決定等、開示の実施等の行政機関情報公開法に基づく権限又は事務について、職員数や施設の規模、分掌する事務の性格、業務量等の個々の状況を勘案した上、行政機関の長から、審議会等の事務局、施設等機関、特

別の機関又は地方支分部局等計約1,100 の機関の長に対して委任が行われている。特に、地方支分部局の長については957 と、その多くに対して権限又は事務が委任されており、いわゆるブロック単位機関の長のすべてに対して委任が行われている。

(資料4 参照)  

(3)開示決定等

ア 開示決定等の期限

開示請求があったときは、速やかに開示・不開示の決定が行われるべきである。

しかしながら、開示請求の対象である行政文書等の内容や量、開示・不開示の判断の難易性、判断に当たっての第三者意見聴取の要否等については様々であり、開示決定等を行うまでの期間を一律に定めることは困難である。このため、情報公開法では、原則として開示請求があった日から30 日以内(補正に要する日数を除く。)に開示決定等をすることとし(第10 条第1 項)、事務処理上の困難等がある場合は、30 日以内に限っての延長手続(同条第2 項)を定めている。

平成13 年度から15 年度までの3 年間に行政機関の長が行った開示決定等の状況を見ると、表のとおりである。30 日以内に処理することとした事案及び第10 条第2項による延長手続を採った事案計171,081 件のうち、170,820 件(99.85%)については期限内に開示決定等がされているが、期限までに開示決定等がされなかったものが261 件(0.15%)見られる。その中には、期限となる日の計算を誤ったなどの単純なミスによるものも多い。

行政機関における開示決定等の状況

<大量請求等の取扱い>

開示請求の対象となる行政文書等が著しく大量であり、これを処理するために通常の業務に著しい支障が生ずるおそれがある場合について、情報公開法は、60 日以内に「相当の部分」について開示決定等を行い、残りの部分については「相当の期間」内に開示決定等を行うことで足りる旨の特例規定(第11 条)を設けている。

行政機関情報公開法においてこの特例規定を適用する事案は、特定の省庁に集中している。また、適用された件数の比率は平成13 年度の6.5%から15 年度の1.2%にまで減少している。この中には、特定の課室に対し同時期に適用事案が集中したことなどを理由として、60 日以内に相当の部分について開示決定等ができなかったものが5,247 件中1,905 件(36.3%)あり、また、相当の期間を考慮して開示請求者に期限を通知したものの、業務の繁忙等その後の状況の変化により当初予想した以上に審査等に時間を要したなどとして、通知した期限までに開示決定等を行うことができなかったものが4,427 件中802 件(18.1%)あるなど、不適切な事例が見られる。

(注)5,247 件は平成13 年度から15 年度までの3 年間における第11 条適用事案の件数、4,427 件は13 年度及び14 年度の2 年間の第11 条適用事案の件数である。相当の期間内における開示決定等の実施状況については、期限未到来の事案を除くため、4,427 件を母数とした。

「相当の期間」は、処理をするために必要となる合理的な期間として行政機関等が設定するものであるが、請求文書の枚数が1 万枚以上にも及ぶ事例も少なからずあり、その対応のために1 年以上の期間を設定している事例も見られる。

なお、この特例規定は、1 件の開示請求に係る行政文書等が著しく大量の場合を想定しているが、現実には、1 件の開示請求としては対象文書は少量であるものの特定の課室に多数の請求が同時期に集中する場合があり、第10 条第2 項の延長手続では対応できずに、集中した案件全体について相当の期間延長することにより対応せざるを得なかったとしているものもある。

【改善措置等】

行政機関等は、次のような措置を講ずることにより、開示請求事案の処理が迅速かつ円滑に行われ、法に定められた開示決定等期限が遵守されるようにする必要がある。

@)事案ごとの処理状況を管理部門等が把握・管理できるようなITを活用した仕組みを整備することにより、事案処理の進行管理を徹底すること。

A)開示請求者の求めに応じて、事案処理の進行状況と見通し等を連絡すること。

(関連)5(1)「審査会への諮問」、5(3)「裁決・決定」

イ 不開示決定に際しての理由付記の在り方

情報公開法上の不開示決定については、行政手続法第8 条の定めるところにより、行政機関等はその理由を提示しなければならない。

判決及び答申において、不開示決定をするに際しては、不開示とする部分について根拠条文及びその条文に該当することの根拠を示すことが必要であるとの方向性が示されている。情報公開法の施行当初は、行政機関等の運用において理由付記が不十分な例も見られたが、現状では、判決及び答申が示すとおり、不開示とする部分についての根拠条文及びその条文に該当することの根拠を示す運用がおおむねなされている。

ただし、文書の不存在を理由とする不開示決定については、単に「行政文書を保有していない」と記載するのみで、必ずしも不存在の理由についての付記は徹底されていない状況が見受けられる。

【改善措置等】

不開示決定(存否応答拒否の場合を含む。)をしようとする際には、行政機関等において不開示とする部分についての根拠条文及びその条文に該当することの根拠を示すことを徹底する必要がある。

特に、文書の不存在を理由とする不開示決定については、例えば、請求対象文書をそもそも作成・取得していない、作成したが保存期間が経過したので廃棄した、あるいは請求対象文書が個人メモであって組織共用文書ではないから対象文書としてはないなど、不存在の要因についても付記することを徹底する必要がある。

(関連)3(7)「存否応答拒否」、3(8)「対象文書の不存在」  

(4)開示の実施の方法、手数料

ア 開示の実施の方法

行政文書の開示の実施の方法は、行政文書の性質や媒体の種類によって、技術的な制約が避けられない場合があることから、具体的な方法を政令で定めることとされている。情報公開法施行令第9 条では、文書又は図画の写しの交付や閲覧、電磁的記録の電磁的媒体による写しの交付など、立案時において一般的であると考えられた方法が網羅的に規定されている。

これら開示の実施の方法に関しては、運用上、いくつかの問題点が指摘されている。行政機関において実際に対応に苦慮したものとして、例えば、現行政令に規定がない「カラーによる複写」及び「A0 判の複写」を求められた事例が挙げられる。

また、紙媒体でしか保有されていない文書及び図画について、これをPDF 化するなど電磁的記録に変換した上で電磁媒体によって開示の実施を求めるという要望がある。

さらに、近年、デジタルカメラ等の普及を反映して、閲覧による開示の実施に際して、開示請求者が持参したカメラでの撮影等を認めてほしいという要望がある。

これについては、庁舎管理上の問題や他の窓口利用者への支障を別にすれば、情報公開法上の問題があるとは言えないと考えられる。

なお、電子的手段により作成・保有される行政文書の増大を反映して、電磁的記録の電磁媒体の交付による開示の実施も行われており、最近では、ほとんどの行政機関で電磁的記録の開示の実施が行われている。平成16 年3 月31 日から、オンラインによる開示請求が可能となっているが、これに対応して、一部の行政機関を除き、電磁的記録についてはオンラインでの開示の実施も可能となっている。

【改善措置等】

開示の実施の方法については、カラー複写機、スキャナ等の新たな技術の進展と普及の状況を踏まえ、開示請求者のニーズに対応した見直しを行う必要がある。

イ 開示請求手数料及び実施手数料

開示請求権制度の運用には、相当の労力と費用を要するため、開示請求者にはその公平な負担が求められる。このため、情報公開法における手数料は、請求を抑制することのないような金額の範囲内で、制度の運営に必要な費用を回収することを目的としている。具体的な金額等については、できる限り利用しやすい額とするよう配慮することとされ、行政機関情報公開法に係る手数料については政令で定められている。

手数料の金額等については、情報を記録する媒体及び手段の技術革新とこれに伴う媒体や複製コストの変動等があり、情報公開法施行令の制定時から状況が変化してきている。

また、開示実施手数料については、開示請求者の経済的な理由その他何らかの特別な理由により、開示請求者に手数料の負担を求めることが適切でないと行政機関の長が認めるときは、手数料を減額し、又は免除することができることとされている。平成15 年度における経済的困難等を理由とした手数料減免の申請件数は21 件であり、そのうち減免が認められたものは12 件となっている。

さらに、開示決定に係る行政文書を一定の開示の実施の方法により一般に周知させることが適当であると認めるときは、当該開示の実施の方法に係る開示実施手数料を減額し、又は免除することができることとされているものの、これまで適用実績が見られない。

(注)都道府県及び政令指令都市計60 団体における開示の実施に係る手数料・実費の状況を見ると、白黒コピーにより写しの交付を行う場合、1枚当たり10 円としているところが54 団体、20 円としているところが5 団体、200 円に加えて1 枚につき20 円の手数料を課しているところが1 団体となっている。また、カラーコピーによる写しの交付については、要する費用の相当額としているところも含めれば、ほとんどの団体で対応している。一方、手数料等の減免について規定を設けているところは、6 団体となっている。

【改善措置等】

手数料については、コストの変動その他を適切に勘案・配慮して見直しを行うとともに、公益上の理由による裁量的開示の場合等の減額又は免除について、その趣旨の明確化と周知を図る必要がある。  

5 不服申立て

開示決定等に不服がある者は、行政不服審査法に基づき不服申立てをすることができる。不服申立てを受けた行政機関等は、情報公開法第18 条により審査会に諮問することとされている。

審査会は、簡易迅速な救済の実現を図るとともに、行政機関等に最終的な判断権を残し、審査会が第三者的立場から意見を述べることに意義が認められることなどから、裁決機関ではなく、諮問機関として位置付けられている。

諮問機関としての審査会における審査手続は、行政不服審査法に基づく一般的な不服申立ての制度に付加されたものとして設けられている。このため、不服申立人又は参加人による諮問庁に対する口頭意見陳述の申出など、行政不服審査法に規定されている手続が併存することとなる。

平成13 年度から15 年度までの3 年間に行政機関にされた不服申立事案の処理状況を見ると、処理を要する不服申立ての件数(前年度からの持ち越し件数に新規受付件数を加えたもの)は毎年度増加している。3 年間に裁決・決定がされた1,893 件について、不服申立ての受付から裁決・決定までに要した日数を見ると、次のとおりである。

不服申立てから裁決・決定までの期間

不服申立てを適正に処理するのに必要な期間は事案の内容等により異なるものであるが、新しい制度の発足当初の不慣れな面があったという事情を勘案しても、全体として、事案の処理に長期間を要している状況が見られる。

(1)審査会への諮問

平成13 年度から15 年度までの3 年間に行政機関が審査会に諮問した事案計2,745件について、不服申立てがされてから諮問するまでの期間を見ると、次のとおりであり、6 か月以上を要しているものが約4 割となっている。

不服申立てから諮問までの期間

審査会に諮問するまでに長期間を要する理由として、行政機関では、出先機関等への事実確認や第三者への意見照会等に時間を要したことのほか、開示請求や不服申立てが特定の課室に集中し順次処理しているものの作業が追い付いていないこと、所掌業務の繁忙により処理ができなかったこと等を挙げている。中には、不服申立てを受けた行政機関において、開示決定等の理由や不服申立ての内容を精査し、不開示決定を取り消して開示する変更決定をしようとしているうちに時間が経過してしまい、結果的に諮問が遅れる場合も見られる。

平成14 年度末と15 年度末の各時点現在において審査会に諮問されていない不服申立ての件数を申立てからの経過日数別に見ると、申立てから1 年以上経過している極めて長期的な事案の件数は14 年度末に295 件(未諮問事案659 件の44.8%)であったものが、15 年度末には9 件(未諮問事案335 件の2.7%)となるなど、未諮問事案全体及びその中の長期の未諮問事案が減少している。

【改善措置等】

審査会への諮問については、次のような措置を講ずることにより、不服申立てを受けた行政機関等により可能な限り速やかに諮問を行われるようにする必要がある。

@)諮問の際に必要となる標準的な書類と内容について周知・徹底すること。

A)第三者への意見照会、原処分庁への事実確認等、諮問までの事務処理を類型化し、それらについて、特段の事情がある場合を除いた目標的な処理期間を設定して、管理部門等による事案処理の進行管理の徹底を行うこと。

B)不服申立人の求めに応じて、事案処理の進行状況と見通し等を連絡すること。C)諮問までに長期間を要した事案については、件数、諮問までに要した期間とその理由等について年1 回公表すること。

(関連)4(3)「開示決定等」

(2)審査会における調査審議

「情報公開審査会の活動概況(平成13 年4 月〜16 年3 月)」(内閣府情報公開審査会事務局作成)によると、情報公開法施行後の3 年間における内閣府情報公開審査会に対する諮問件数は計2,010 件、同じく同審査会の答申件数は計1,535 件となっている。経年的に見ると、平成15 年度の諮問件数は13 年度の2.5 倍となり、同じく答申件数は4.6 倍へと増加している。

内閣府情報公開審査会における諮問・答申等の件数

諮問から答申までの処理期間は、3 年間の平均で160.8 日となっている。中には、調査審議が1年を超えているものが70 件(全体の4.6%)あり、600 日を超えているものも4 件ある。

このように、審査会における調査審議については、調査審議に要する期間が長期化する傾向も見られるが、審査会自らの取組、答申例の蓄積等によって、各年度諮問件数が増加する中で、諮問件数に対する答申件数の割合は着実に高まってきている。

審査会における調査審議の迅速化に関しては、一方で、仮に現状のままで調査審議の更なる迅速化を審査会に要請するのであれば、事務局を含む審査会の体制について検討を要するのではないかとの意見も聞かれた。他方で、審査会における調査審議の円滑化と迅速化は、諮問庁である行政機関等による諮問時までの準備と調査審議段階における対応状況の如何によるところが大きい。

答申の内容について見ると、平成13 年度から15 年度までの3年間の計1,535 件の答申のうち、諮問庁の判断は妥当でないとしたものが110 件(全体の7.2%)、諮問庁の判断は一部妥当でないとしたものが497 件(32.4%)であり、諮問庁の判断は妥当であるとしたものは928 件(60.4%)となっている。諮問事案の約4 割について、原処分の判断の全部又は一部を変更すべきとの判断が示されている。

口頭意見陳述は、審査の状況を受けて必要に応じて行われている。平成13 年度から15 年度までの3 年間で見ると、不服申立て計1,535 件のうち、242 件で不服申立人からの口頭意見陳述の聴取が審査会において行われている。地方における口頭意見陳述の聴取も実施しており、平成13 年度に1 回、14 年度に4 回、15 年度に2回行われている。

いわゆるインカメラ審理については、平成13 年度から15 年度までの3 年間に出された1,535 件の答申のうち、対象文書を見分したとの記載があるのは941 件であり、対象文書の不存在を理由とする不開示決定又は存否応答拒否による不開示決定が争われている場合が計495 件あることを考慮すると、ほとんど実施されている。

いわゆるヴォーン・インデックスの提出を受けたものは同じく31 件であったが、この他にも、諮問庁が自主的に、あるいは審査会事務局の要請に応じて開示請求対象文書の内容を整理して提出している場合がある。

審査会では、諮問庁又は処分庁における情報公開制度の運用が不適切である場合等に答申中で必要な措置について指摘を行うなどにより、第三者的立場から、行政機関等における情報公開制度の円滑かつ適切な運用の確保を図っている。

(注)いわゆるインカメラ審理とは、相手方当事者にその内容を知らせない非公開審理の手続の意味で使われる。また、いわゆるヴォーン・インデックスとは、行政文書等に記録されている情報の内容について分類又は整理した資料をいい、情報公開法では、その作成・提出を諮問庁に対して求める権限が審査会に与えられている。

(3)裁決・決定

行政機関等(諮問庁)は、審査会の答申を踏まえて裁決・決定を行うこととなる。審査会の答申を受けてから裁決・決定までの期間を見ると、長期化している事例が一部にあり、中には1 年を超過する事例が見られる。関係機関では、その理由として、第三者への連絡に時間を要した、対象文書が大量であった、通常業務が繁忙であったことなどを挙げているが、個々には精査の必要があるとの意見があった。

これまで、諮問庁において審査会の答申どおりの内容の裁決・決定が行われてきているが、答申の内容と一部異なる内容の決定を行った事例が2 件(情報公開法施行から3 年間の答申総数は1,553 件)生じている。

【改善措置等】

各行政機関等は、次のような措置を講ずることにより、答申を受けてから裁決・決定までの事案処理が迅速かつ円滑に行われるようにする必要がある。

@)管理部門等による事案処理の進行管理の徹底を行うこと。

A)不服申立人の求めに応じ、事案処理の進行状況及び見通し等を連絡すること。

B)裁決・決定を行うまでに長期間を要した事案については、件数、裁決・決定までに要した期間とその理由等を年1回公表すること。

(関連)4(3)「開示決定等」  

6 情報公開訴訟

情報公開訴訟(開示決定等の取消しを求める訴訟及び開示決定等に係る不服申立てに対する裁決又は決定の取消しを求める訴訟)は、行政事件訴訟法(昭和37 年法律第139 号)に基づく抗告訴訟であり、その手続は同法の定めるところによる。平成13 年度から15 年度までの3 年間において、行政機関に対する情報公開訴訟は62 件提起されている。

(1)裁判管轄の在り方

情報公開訴訟の管轄については、情報公開法案の国会審議の過程で裁判管轄の特例規定が追加されたことにより、行政事件訴訟法第12 条に定める裁判所のほか、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(特定管轄裁判所)にも提起することができることとされている。

上記62 件の情報公開訴訟のうち、特定管轄裁判所に提起されているのは、表のとおり、15 件である。特定管轄裁判所となり得る地方裁判所は全国で8 か所あるが、そのうち、特定管轄裁判所として提訴を受けた実績があるのは、仙台、東京、名古屋及び大阪の4 裁判所となっている。

特定管轄裁判所に提起された訴訟の状況

62件の情報公開訴訟の原告住所地を都道府県別に見ると、提訴の実績があるのは、15 都府県(注)となっている。

(注)宮城県、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、富山県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、香川県

なお、行政訴訟における裁判所の専門性を確保しつつ訴えを提起する原告の便宜に資するとの考え方から、平成16 年の行政事件訴訟法改正で、同法第12 条が規定する行政訴訟一般について管轄裁判所が情報公開訴訟の場合と同様なところまで拡大され、17 年4 月から施行されることとなっている。

【引き続き検討すべき課題】

情報公開訴訟に係る管轄の在り方については、情報公開法に係る訴訟提起の状況等を見る限り現時点で判断することは困難と考えられるが、平成17 年4 月から施行される改正行政事件訴訟法による行政訴訟一般についての管轄裁判所の拡大後の訴訟提起の状況等をも踏まえた上で、更に検討する必要がある。

(2)訴訟における手続

情報公開法の下では、インカメラ審理及びヴォーン・インデックス手続を行う権限が審査会に与えられており、そうした調査審議の過程で得られた資料は、訴訟においても活用されることが期待される。

平成13 年度から15 年度までの3 年間における行政機関に対する情報公開訴訟62件について、不服申立手続との関係を見ると、不服申立てを経て提訴されたものが18 件、不服申立てと並行して提訴されたものが15 件、不服申立てを経ずに提訴されたものが29 件となっている。

不服申立てを経て又は不服申立てと並行して提訴された事件計33 件のうち、平成15 年度末までに答申と判決の両方が示された20 件について見ると、おおむね判決と答申とで同じ判断が示されている。

以上を踏まえつつ、情報公開訴訟における手続の在り方について検討を行った。

(注)インカメラ審理及びヴォーン・インデックスについては、5(2)の注参照アインカメラ審理

情報公開訴訟にインカメラ審理を導入することについて、行政改革委員会の「情報公開法要綱案の考え方」では、この種の非公開審理手続については、裁判の公開の原則(憲法第82 条)との関係をめぐって様々な考え方がある上、相手方当事者に吟味・弾劾の機会を与えない証拠により裁判をする手続を認めることは行政(民事)訴訟制度の基本にかかわるという法的問題があるとされていた。また、審査会における調査審議の過程で得られた資料が訴訟において活用されることも期待されることから、情報公開法施行後の関係訴訟の実情等に照らして、専門的な観点からの検討が望まれるとされていた。

この問題については、審査会の調査審議における部分開示等の適否の判断に際してインカメラ審理が有効であると認められることから情報公開訴訟において裁判所が確実に判断するためには実際に文書を見分することが必要であるとの認識や、裁判所にインカメラ審理を求めても法律上明確な根拠がないために行われないとの現状を踏まえて、情報公開訴訟におけるインカメラ審理の導入を検討すべきであるとの考え方がある。

現状では、情報公開条例に係る訴訟は相当数あるが、情報公開法に係る訴訟の件数は多くない状況にあることもあり、憲法上の裁判公開(特にいわゆる当事者公開)の要請及び行政(民事)訴訟における当事者平等原則との関係等について、必ずしも議論が十分熟しているとは言えない。

近年の立法例として、裁判官のみが文書の提示を受ける審理方法を規定する例(民事訴訟法第223 条、特許法第105 条等)や当事者尋問等の公開停止を規定する例(人事訴訟法第22 条等)があるが、いずれも本案前の決定手続において行われるものであり、本案の審理において行われることとなる情報公開訴訟の場合とは事情が異なる面があると考えられる。

【引き続き検討すべき課題】

情報公開訴訟におけるインカメラ審理については、審査会の調査審議においてインカメラ審理が有効であると認められること等に照らし積極的に導入を検討すべきとの考え方がある。しかし、情報公開法に係る訴訟の状況等からその要否について現時点で判断することは困難であり、また、必ずしも法的問題についての議論が十分熟しているとは言えないことから、本検討会において結論を出すには至らなかった。理論的実務的な今後の蓄積を踏まえつつ、引き続き検討する必要がある課題であると考える。

イ ヴォーン・インデックス

審査会における調査審議の状況を見ると、情報公開法の規定によるヴォーン・インデックス手続が適用された件数は限定的であるものの、それ以外にも、諮問庁が自主的にあるいは審査会事務局の要請に応じて、文書の内容を整理して提出している場合もある。そのような資料が一部の答申に添付されている例も見られる。これらのヴォーン・インデックス等は、文書の量が膨大である場合や部分開示の場合においては有効であると認められる。

訴訟において、裁判所は、民事訴訟法第151 条に基づく釈明処分により、訴訟書類又は訴訟において引用した文書その他の物件で当事者の所持するものを提出させることができる。さらに、平成16 年の行政事件訴訟法改正により釈明処分の特則(同法第23 条の2)が新設され、17 年4 月から施行される。これにより、裁判所は、行政機関等に対し、裁決の記録や処分の理由を明らかにする資料の提出を求めることができることとなる。

これらの手続が活用されることを通じて、ヴォーン・インデックスを始め不服申立手続の過程で作成された資料が訴訟手続においても有効に利用されることが期待される。

(関連)5(1)「審査会への諮問」、5(2)「審査会における調査審議」  

7 行政文書等の管理

行政文書等を適切に管理していくことは、各府省等の事務事業を適正に遂行していくために必要不可欠であると同時に、情報公開法の適切かつ円滑な運用の要請からも、また、歴史的な資料を適切に保存する必要性からも、重要な基盤である。

ア 情報公開と文書管理

従来、各府省の文書管理は、その事務事業の性質に応じて各行政機関の長が定めた文書管理規則に基づいて行われていたが、行政機関情報公開法の適切かつ円滑な運用の確保の観点から、各府省の文書管理規則が最低限備えるべき要件を政令で規定することとされている。これを受けて情報公開法施行令では、行政機関の意思決定に当たっては文書を作成して行うことを原則とすること、保存期間が満了した行政文書は移管することとするものを除き廃棄することとするものであること、行政文書ファイル及び行政文書の管理を適切に行うため、これらの名称その他の必要な事項を記載した帳簿を磁気ディスクをもって調製することとするものであることなど、行政文書の管理に関する定めが満たすべき要件を規定している。

情報公開法の運用に際しては、文書管理上の問題点がいくつか指摘されている。

答申では、例えば、(@)作成が義務付けられている文書が作成されていなかったもの、(A)保存・廃棄の状況が不明だったもの、(B)文書が作成されていないにもかかわらず行政文書ファイル管理簿に誤登載されていたものなど、まだまだ文書の整理が不十分な点が挙げられている。

このようなことから見ても、行政文書等の適正な管理を確保することは、情報公開法の適切かつ円滑な運用の観点からも、非常に重要であると言える。

また、行政機関情報公開法の施行に際して整備された現行の行政文書ファイル管理簿については、ファイルの件名だけでは文書の内容が不明確であり、開示請求の際の文書特定には不便であるとの指摘がある。

【改善措置等】

行政文書等の適正な管理は、情報公開法の適切かつ円滑な運用の前提となるものであることから、各行政機関等は、例えば、職員を対象とした研修等の機会を通じて、適正な文書管理の徹底を図る必要がある。

イ 総合的な文書管理の必要性

他方、各府省が保有する膨大な文書を適正に管理する必要性等から、「総合的な文書管理システムの整備について」(平成12 年3 月29 日各省庁事務連絡会議了承、行政情報システム各省庁連絡会議幹事会了承)で、事務事業の簡素化・効率化及び行政運営の高度化を推進する必要性に加え、行政機関情報公開法の適切かつ円滑な運用に資するため、文書の作成・取得から保存、廃棄又は移管までを通じて、電子的管理を組織的、総合的に行う「総合的な文書管理システム」の整備を行うものとしている。各行政機関では、これを受け総合的な文書管理システムの構築に取り組んでおり、また、行政文書の電子化が進められている。しかしながら、現状では、電子媒体の文書と紙媒体の文書とが混在している状況等も見られるなど、これらのシステム構築や行政文書の電子化は整備途上の段階にある。

なお、歴史的な資料を保存する観点からは、「公文書等の適切な管理、保存及び利用に関する懇談会」が文書管理法の整備を含め公文書等のライフサイクル管理について検討を行った。同懇談会の報告書では、法律を整備すべきではないかとの意見もある一方で、移管基準の明確化、中間書庫の整備等、それ以前になすべきことが数多く残されているとし、どのような内容のものが必要かについて、十分検討すべきと指摘されている。

【改善措置等】

社会のIT化の進展に対応するとともに、行政機関が保有する膨大な行政文書を適正かつ効率的に管理するため、作成・取得から保存、廃棄又は移管までの文書管理を総合的に行うことのできるシステムの整備を推進していく必要がある。(関連)2(1)「歴史的資料等」  

8 情報提供施策

ア行 政機関による積極的な情報提供

国民からの請求に応じて行政文書を開示する開示請求権制度と、行政機関が積極的に情報を提供する情報提供施策とは、両者あいまって政府の説明責任の実現に寄与するものである。行政機関情報公開法第40 条(平成17 年4 月1 日からは第25 条)では、情報提供施策を充実すべきことを政府に義務付けている。情報提供施策は、国民にとってもまた行政機関等にとっても、極めて効率的で利便性の高い情報公開の仕組みの一つとしての側面もある。

政府では、情報通信技術の進展に伴い、電子政府の構築を推進しているところであり、国民に対する行政情報の電子的提供施策の充実はその大きな柱の一つである。「電子政府構築計画」(平成15 年7 月17 日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定。16 年6 月14 日一部改定)では、インターネット上に設けられた電子政府の総合窓口(e-Gov)を通じ、国民一般が政府の提供情報に一元的にアクセス可能となるようにするとともに、インターネットを通じて提供する情報の内容と量の充実、アクセスのしやすさの改善を政府全体として推進することとしている。現在、e-Gov は、各府省の計1,800 程度のホームページとリンクされており、年間アクセス件数は約285 万件となっている。

行政情報の電子的提供の基本的枠組みが各府省間で合意されており、その枠組みに沿って、各行政機関は、その提供する情報の内容の充実を図ることとされている。

例えば、財務情報、重要政策に関する情報等を含む行政の基礎的な情報等が提供すべき情報の類型として列挙されている。その一つとして、反復継続的に開示請求を受けることが見込まれる情報についても例示されている。

また、インターネットを通じた国民と政府との間の双方向性の整備が重視されており、e-Gov においても国民からの意見等の提出窓口が開設されている。

提供される情報の内容に関しては、行政施策に関する評価情報が重要なものの一つである。行政機関の行う政策評価に関する法律が制定され、平成15 年度には、各府省において計11,177 件の政策評価が実施されている。それらの評価書はすべてインターネット等を通じて公表されている。

同様に重要な提供情報の一つとして財務情報が挙げられる。平成15 年5 月に財政制度等審議会が取りまとめた「公会計に関する基本的考え方」では、行政府のアカウンタビリティを高め、財政の効率化、適正化を促す観点から、省庁別のフローとストックの財務書類の作成が指摘されている。これを受けて、平成16 年6 月に「省庁別財務書類の作成について」が策定され、各省庁において14 年度分の省庁別財務書類(特別会計を含む)が作成され、16 年10 月に公表されている。平成15 年度分からは、独立行政法人等を連結した財務書類を公表することとされている。

【改善措置等】

各行政機関は、次のような措置を講ずることにより、情報提供の質的充実と量的拡大を図るため総合的な施策を推進する必要がある。

@)行政組織、財務等の基礎的情報、政策、事務事業等に関する重要情報、国民の安全、国民に対するサービスに関する情報等国民生活に密接な情報、社会・経済に関する基礎的情報その他社会経済活動に有益な情報等は、国民からの開示請求を待たず積極的に公開するよう推進すること。

A)開示請求されることの多い分野の情報についても、同様に積極的に公開されるよう推進すること。

B)情報提供の方法としては、インターネット上に設けられた「電子政府の総合窓口(e-Gov)」を活用するとともに、政府全体として情報提供の内容を可能な限り体系的で分かり易く利用しやすいものとすること。

イ 独立行政法人等の情報提供

独立行政法人等情報公開法では、独立行政法人等の組織、業務及び財務の基礎的な情報、また、それらの評価及び監査に関する情報等を国民が利用しやすい方法により提供するものとすると規定されている(同法第22 条)。これは、行政機関に比べて独立行政法人等の業務や財務内容が国民に分かりにくいと指摘されている現状から、国民の理解を深めるため、独立行政法人等に共通する義務的な情報提供制度を整備することとしたものである。これらの情報は、インターネット等を通じて、国民に提供することとされている(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律施行令(平成14 年政令第199 号)第12 条)。

また、「特殊法人等整理合理化計画」(平成13 年12 月19 日閣議決定)、「公務員制度改革大綱」(13 年12 月25 日閣議決定)等に基づき、独立行政法人等は、役員に就任している退職公務員等の状況を公表することとされている。さらに、「特殊法人等の廃止・民営化等及び独立行政法人の設立等に当たっての基本方針について」(平成14 年特殊法人等改革推進本部決定)等に基づき、法人の役職員の給与水準等についても各府省及び各法人が公表することとされており、15 年度は95 法人による公表結果を総務省が取りまとめて公表している。

【改善措置等】

独立行政法人等についても、行政機関と同様、情報提供の質的充実と量的拡大を図る必要がある。

ウ 審議会等の公開

審議会等の公開については、「審議会等の整理合理化に関する基本計画」(平成11年4 月27 日閣議決定)において、委員等の氏名を公表するとともに、会議又は議事録を速やかに公開することを原則とし、議事内容の透明性を確保するとされている。

行政運営上の懇談会についても、審議会等の公開に係る措置に準ずることとされてる。これら審議会等の運営については、各府省において、閣議決定に沿って取組が行われている。

【改善措置等】

審議会等及び行政運営上の懇談会等については、各行政機関において、今後とも、その議事内容を始めとして情報提供の充実を図る必要がある。

(関連)3(1)イ「公務員の氏名等」  

9 行政機関等以外の情報公開

(1)国会及び裁判所の情報公開

国会における審議内容については、本会議や委員会の傍聴が可能であるほか、ケーブルTVやインターネット等により、広く一般に公開されている。また、第1回国会以降のすべての会議録が、インターネットを通じて国民に提供されている。

国会の各院の事務局等で作成している文書等について、情報公開法に基づく開示請求権制度のような制度は設けられていない。ただし、毎年会計検査院に提出されている会計文書のように、行政機関等に保有されているものは、情報公開法の対象となっている。また、国会議員による立法活動に関する資料等について、請求に基づき閲覧等に供するような制度は設けられていない。

国会の活動に関する情報は、公報、ホームページ、出版物等による広報活動によっても情報提供を行っているほか、郵便、電話、電子メール等による国民からの問い合わせに応じる形での情報提供を行っている。

裁判文書については、刑事確定訴訟記録法及び民事訴訟法において、刑事訴訟記録及び民事訴訟記録について閲覧等に供することとされ、判決の閲覧も可能となっている。また、主要な判決については、仮名処理をした上で、裁判所のホームページに「主要判決速報」等として掲載され、容易にアクセスできるようになっている。

司法行政文書については、最高裁判所の要綱等により、情報公開法に準じて文書の開示等を行う制度が設けられている。不開示情報についても、情報公開法第5条の規定する不開示情報に相当するものという基準が用いられている。なお、不開示については、下級裁判所の判断に対する苦情は上級裁判所に申し出ることができるが、最高裁判所の判断については、苦情申出の手続は設けられていない。

情報公開制度は、国民主権の理念にのっとり、政府の諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするためのものである。国会及び裁判所においても、それぞれの機関の実情に応じて、更なる情報公開の充実が望まれる。

(2)指定法人等の情報公開

指定法人等の情報公開については、「指定法人等の情報公開の在り方に関する研究会」((財)行政管理研究センター)において、理論的な検討を中心とした調査研究及び理論的課題等の解決に資するための検討が行われた。その結果は、指定法人等のリストとその分類を含め、平成15 年に「指定法人等の情報公開の在り方に関する調査研究結果報告」として取りまとめられている。

公益法人の情報公開については、「公益法人の設立許可及び指導監督基準」(平成8年9 月20 日閣議決定)及び「公益法人の設立許可及び指導監督基準の運用指針」(8年12 月19 日公益法人等の指導監督等に関する関係閣僚会議幹事会申合せ)に基づき、業務及び財務に関する資料の公開が実施されている。さらに、「行政改革大綱」(平成12 年12 月1 日閣議決定)等に基づく公益法人改革の推進に資するための取組として、「インターネットによる公益法人のディスクロージャーについて」(13 年8 月28 日)が同幹事会で申し合わされ、各府省は所管公益法人の一覧を自らホームページ上に掲載するとともに、国から委託、推薦等を受けているものについては、業務及び財務に関する資料、委託等事業の内容、補助金等の額についても掲載することとされた。また、所管公益法人に対し、上記の業務及び財務に関する資料を自らのホームページ上で公開するよう要請することとされている。

平成15 年10 月1 日時点における国所管公益法人のホームページの開設率は71.4%(前年比10.2 ポイント増)となっている。

「公益法人に対する行政の関与の在り方の改革実施計画」(平成14 年3 月29 日)に基づき、従来、公益法人が国の委託等を受けて行っていた事務・事業のうち、国の関与が必要なものについては国又は独立行政法人等が直接行うこととし、それ以外は国の関与を廃止するなどの措置が講じられている。また、直ちに事業者の自己確認等に委ねることができない事務事業については、行政の裁量の余地のない形で国により登録された第三者機関により実施することとされている。なお、国の委託等を受けて事務事業を行う公益法人が引き続き一部存在するが、これらについては、インターネットによる情報開示を中心に、一層の透明性、効率性、厳格性の確保を図るとされている。

公益法人制度については、「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針」(平成15 年6 月27 日閣議決定)に基づき抜本的な改革に取り組むこととされ、17 年度末までに法制上の措置等を講ずることを目指すとされている。この基本方針を踏まえ、改革についての具体的な検討の参考に資するため、「公益法人制度改革に関する有識者会議」が開催され、平成16 年11 月19 日に報告書が取りまとめられた。その中で、公益性を有する活動を行う法人の情報開示について、閲覧及び謄写によるほか、インターネット等による開示が適当、開示事項は指導監督基準に規定されている業務及び財務等に関する資料に加え、公益的事業の割合、内部留保の水準等といった公益性の要件に関する事項が適当、開示情報の全国的なデータベース化を行って国民一般に公開することが適当、といったことが提案されている。これを踏まえ、平成16 年12 月24 日には「今後の行政改革の方針」の閣議決定の中で公益法人制度の抜本的改革の基本的枠組みが具体化されたところであり、中間法人制度の統合や、税制に関する所要の検討も予定されていることから、指定法人等の制度についても大きな影響を与えるものと考える。

【改善措置等】

指定法人等については、指定法人制度をめぐる抜本的改革の動向を見つつ、その情報公開の在り方について、引き続き検討をする必要がある。

なお、国の委託等を受けて事務事業を行う公益法人が引き続き一部存在することとなるが、これらの法人については、当面、委託等を受けて行っている事務事業や財務の内容等について、ディスクロージャーの充実に努める必要がある。また、行政機関が保有する当該法人に関するそれらの情報については、情報公開法に基づく開示請求制度の対象となる旨を周知する必要がある。

情報公開法の制度運営に関する検討会
座長 小早川光郎東京大学大学院法学政治学研究科教授
座長代理 藤原靜雄筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
宇賀克也東京大学大学院法学政治学研究科教授
小幡純子上智大学大学院法学研究科教授
曽和俊文関西学院大学法科大学院教授
西鳥羽和明早稲田大学大学院法務研究科教授
堀部政男中央大学大学院法務研究科教授(第9 回まで)
三宅弘弁護士、獨協大学法科大学院特任教授
 

検討経過

(略)  

資料

(略)


 

 

この文書のソース。
情報公開法の制度運営に関する検討会報告 平成17年3月29日
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/pdf/050329_1_1.pdf

 

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関連リンク

 

■総務省
平成17年7月29日 情報公開法における開示の実施方法に係る意見の募集
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050729_1.html
情報公開制度
http://www.soumu.go.jp/gyoukan/kanri/jyohokokai_f.html
情報公開法における開示の実施方法に係る意見の募集
http://www.soumu.go.jp/gyoukan/kanri/jyohokokai/iken_bosyu.html
情報公開法の制度運営に関する検討会報告」(平成17年3月29日)
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/050329_1.html
情報公開法の制度運営に関する検討会報告 平成17年3月29日
http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/pdf/050329_1_1.pdf


 

 

■kitanoのアレ
情報公開法見直しについての意見募集
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050804
情報公開法の制度運営に関する検討会
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20050226
情報公開制度:使ってこその権利
情報公開法改正・情報公開クリアリングハウス素案
http://d.hatena.ne.jp/kitano/20041004

 

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(キタノ)
ki@tree.odn.ne.jp
http://zirr.infoseek.ne.jp/
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