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資料/某法律事務所の有害情報申出
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2003.8.23

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以下の資料は、北海道庁が青少年保護育成条例に基づいて実施している有害情報の一般からの申出に関する情報で、情報公開請求によって明らかになった某法律事務所の有害情報申出に関する公文書です。

註:■は、塗りつぶされ非開示となっている部分です。

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資料1 ■■在住法律事務所からの有害図書類に関する参考資料送付について
(公文書一部開示決定通知書 別紙1番号1の公文書)

報告書

報告年月日 15・2・3

次のとおり報告する。

報告者 環境生活部生活文化・青少年室参事(青少年) 主幹 松澤一生
電話 24-503 番

報告先 主幹
 参事 印  主幹 印  主査(指導) 印 
 主幹 印  企画育成係長 印  係 印

標題 ■■在住法律事務所からの有害図書類に関する参考資料送付について

このことについて、次のとおり報告する。

    記

1 法律事務所
  ■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  ■■■■■法律事務所

2 有害図書類に関する参考資料

 上申書と題した、■■■■■■にかかる図書2冊を有害図書として指定して貰いたい旨の内容を記載した文書5枚(FAX送信書を含む)

(1)図書名等
 (1) DVD付き写真集
 署名 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 出版社 ■■■■■■■■■■■ 出版日 平成15年2月1日(実際の発売日は1月25日)
 価格 3800円    ISBN ■■■■■■■■■■
 (2) DVD付き写真集
 署名 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 出版社 ■■■■■■■■■■■ 出版日 平成15年2月1日(実際の発売日は1月25日)
 価格 3800円    ISBN ■■■■■■■■■■

3 資料送付の主旨

・ 上申書と題した、■■■■■にかかる図書2冊を有害図書として指定して貰いたい旨の内容を記載した文書5枚(FAX送信書を含む)を送付した主旨については、FAX送信前に法律事務所の■■弁護士から架電があり、図書2冊については■■■の承諾も無く過去のビデオをDVD化して販売しているものであるが、同図書が有害図書類であるにも関わらず■内において一般図書と区別無く置かれていることに対して、青少年への悪影響を及ぼすおそれがあることから、全国都道府県に対し、有害図書として指定の参考として貰いたいとのことである。

・ 架電時、弁護士に対し、道においては有害図書類については、包括指定及び個別指定があることを説明。送付資料の図書については、書店等への調査により内容を確認して有害図書類であるか確認するための参考とさせて貰うこと及び3月に有害図書類の個別指定に関する審議会開催予定であることも併せて説明した。


この公文書の画像データ(GIF画像 / 29kb)。

コメント

上の「報告書」は、北海道庁の青少年保護育成担当職員が関係職員に対して報告し、記録された公文書で、有害情報の申し出が一般からあり、その申出に北海道庁がなんらかの対応をした時に、このような報告書が行政内部的に作成されることになっているようです。

この「報告書」の「図書2冊については■■■の承諾も無く過去のビデオをDVD化して販売しているものであるが」との内容から推測するに、AV女優と出版社との間でDVD化について何らかのトラブルがあり、法律的に出版を差し止めることが困難であるため、苦肉の策としてAV女優が雇った弁護士が「じゃあ、各都道府県に頼んで有害図書指定してもらって売れないようにしよう」と提案して、全国の育成条例担当者に電話をかけて上申書を出した、ということなのかもしれません。

仮にこの推測が当たっているとすれば、まったく迷惑な話というかなんというかご苦労なことだというか、大人なら自分で招いた契約のトラブルぐらい自分で処理しろよ! 青少年育成をダシに使ってるんじゃねーよ! ■■弁護士もこんなことで育成条例を使うんじゃねぇよ! 条例の主旨をわきまえろ! 道外の奴はすっこんでろ!…と言ってやりたい気分に私はなりそうですが、お役所は良くも悪くもバカ正直ですから、条例があるとその通りに処理してしまうのでしょう。やれやれ。

とにかく、青少年の保護育成という目的を装いつつ、本来の条例の目的とは異なる思惑から、行政管区外の利害関係人から「申し出」がなされ得ることが、この文書から判明したと言えるでしょう。

そもそも論を言うなら、AV女優と出版者とのトラブルという現実に存在する大人の事情を棚にあげながら、通報や密告によって青少年が健全に育成されるなどという、本音とタテマエを使い分ける青少年政策こそ、幻想であり、青少年の自立育成とは無関係ではありませんか?

「寝た子を起すな」理論によって寝たまま成長し、オトナになったあとに目が覚めて「浦島太郎」状態で生きなければならないことが「健全育成」なのだとしたら、現実の社会に適応できないオトナが大量に生産されるという意味において、「健全育成」政策それ自体が、子供にとって有害な政策と言うべきでしょう。

現実の大人の社会を正確に知り、適応できる能力を獲得することこそが、真の意味での望ましい青少年の自立である、と私は考えます。

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資料2 ■■在住法律事務所からの青少年保護育成条例上の「不健全図書」・「有害図書」等に関する上申書(FAX送信票)
(公文書一部開示決定通知書 別紙1番号1の公文書)

OM■■■■■LAW OFFICES  2003年2月3日(月)17:07/蓄積17:06/文書番号■■■■■■ P1

■■■■■法律事務所

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
電話■■■■■■■■■■■■■■■■ ファクシミリ■■■■■■■■■

ファクシミリ送信票

送信日:2003年2月3日

宛先:北海道環境生活部生活文化・青少年室 松橋 殿

宛先ファクシミリ番号:011-232-8695 宛先電話番号:011-231-4111

発信人:弁護士■■■■/同 ■■■/同 ■■■■/同 ■■■■
     直通電話 ■■■■■■■(■■■)
     Eメール ■■■■■
     (送信オペレーター:■・■■)

件名:青少年保護育成条例上の「不健全図書」・「有害図書」等に関する上申書

送信枚数:5枚(本誌を含む)

写し送付先:

このファクシミリには機密情報が含まれております。貴殿がこのファクシミリの名宛人ではない場合には、このファクシミリの印刷、コピー、転送その他一切の使用をご遠慮願います。当方の誤りによりこのファクシミリをお受け取りになった場合は、お手数ですがこのファクシミリを破棄し、直ちにご連絡を頂戴できますと幸いです。

メッセージ

前略

お電話にてご相談をさせていただいた件です。先程は貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。

この度、添付の上申書の通り、青少年保護育成条例上の「不健全図書」・「有害図書」に該当すると思われる書籍に関する上申をさせていただきます。

ご検討の程よろしくお願い致します。

早々


この公文書の画像データ(GIF画像 / 19kb)。

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資料2 ■■在住法律事務所からの青少年保護育成条例上の「不健全図書」・「有害図書」等に関する上申書
(公文書一部開示決定通知書 別紙1番号1の公文書)

        上申書

                    平成15年2月3日

北海道庁環境生活部生活文化・青少年室 御中

                ■■■■■■■■■■■■
               ■■■■■■■■■■
               ■■■■■法律事務所
               電話 ■■■■■■■■■■■■
               FAX ■■■■■■■■■■■■

               弁護士 ■■■■■■

                同   ■■■■■■

                同   ■■■■■■

                同   ■■■■■■

第1 上申の趣旨

当職らは、御庁に対し、青少年保護育成条例に規定する「不健全な図書」・「有害図書」に該当すると思料される下記図書2点(以下「本件各DVD写真集」という。)について、青少年の保護育成という観点から、速やかに「不健全図書」・「有害図書」の指定をしていただいたうえ、現在行われている一般書籍店での販売に関して、必要な行政指導・行政処分を速やかに実施していただく、ここに上申致します。

第2 理由

1. 本件各DVD写真集の内容について

本件各DVD写真集は、それぞれDVD及び写真集で構成され、そのうち、本件各DVDに含まれる映像は、女性及び男性の全裸での卑わいな姿態及び性交若しくはこれに類する性行為を撮影したものです。そして、このような映像は、ほぼ全編を通じて存在し、これが連続で3分を超えて存在していることも明かであり、本件DVDを全体的に観察すれば、これは男女の性交渉過程を描いた映像のみをその内容としていると言うことができます。

また、本件各写真集についても、本件各DVDに含まれる映像を写真化したものが多数掲載されており、上記同様のことが言えます。

このような本件各DVD写真集の内容、構成、描写等に照らせば、いずれも条例にて規制されております「不健全図書」若しくは「有害図書」に該当し、規制対象の図書になるものと思料致します。

2 一般書店での販売態様等について

当職らが本件各DVD写真集の販売を確認した場所は、■■■内の中心部にある複数の一般書店であり、その上、「成人雑誌コーナー」等ではなく、一般書籍の陳列箇所に平積みにされた状態で堂々と販売されておりました。また、本件DVD写真集が上記のような卑わいな映像・画像を含んでいるにもかかわらず、一見すると一般書籍と間違えそうな装丁カバーをかけ、さらにそれをビニールでパッケージすることによって、「不健全図書」ないし「有害図書」ではなく「普通の図書」であることを外観上装っています。

また、当職らは、本件各写真集が全国各地の書店に置いて販売されているとの情報を得ましたので、御庁行政管区域内に所在する■■■■■■■■■様に、電話にて確認したところ、本件各写真集が、一般図書として販売されていた(売りきれたので、再注文中とのことです)との説明を受けました。よって、本件各写真集は、御庁の行政管区域内のその他の書店においても同様に販売されているものと思われます。

3 DVDの特殊性について

言うまでもなく、DVDというメディアはVHSビデオテープと比べ、(1)その大きさは青少年がその衣服のポケットに隠せるくらいのコンパクトなもので、かつ(2)その再生は、中高生の間で人気のある「プレイ・ステーション2」で可能なほか、(3)中高生が自己の部屋に専用機を持っていることも多い市販のパーソナルコンピューターでも再生が可能であるという特徴を持つものです。

その結果、中高生は、再生の容易性から本件各DVD写真集の購入を強く動機付けられ、青少年が何ら躊躇無く立ち入れる場所で、周囲に気兼ねすることなく、一般書籍の陳列場所にて容易に本件DVD写真集を手にとることができ、堂々とレジにて購入することができるのです。

4 御庁による規制の必要性について

本件各DVD写真集の販売態様は、御庁の行政管轄区域内の書店おいても上記と同様であると推測されますが、これは、青少年の健全な育成という社会の利益を著しく損なうもので、憂慮すべき事態であると考えております。

このように、本件DVD写真集が現在のまま一般書店において一般書のコーナーで堂々と販売されている限り、青少年は容易にその購入ができ、かつ親を始めとする家族に何ら知られないまま本件DVDの悪影響を受け、健全な成長を阻害されつづけることになります。

御庁におかれましては、速やかに「不健全図書」・「有害図書」にご指定いただき、必要な行政指導・行政処分をしただくよう上申する次第です。

       記

1 DVD付き写真集
 署名 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 出版者 ■■■■■■■■■■
出版日 平成15年2月1日(実際の発売は1月25日)
価格 3800円(税抜き)
ISBN ■■■■■■■■■

2 DVD付き写真集
 署名 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 出版者 ■■■■■■■■■■
出版日 平成15年2月1日(実際の発売は1月25日)
価格 3800円(税抜き)
ISBN ■■■■■■■■■

                        以上


この公文書の画像データ。[1](GIF画像 / 10kb)、[2](GIF画像 / 22kb)、[3](GIF画像 / 22kb)、[4](GIF画像 / 16kb)。

コメント

この上申書を送った弁護士たちの主張は、可能性に可能性を積み重ねた、情緒的な「大人の不安の表明」のようなものではあるとは思いますが、青少年の育成という観点から考えると、科学的な根拠がまったありません。

「本件DVDの悪影響を受け、健全な成長を阻害されつづける」と断定的に書いていますが、その因果関係は自明なことではなく、不健全と言われるような状態に育成してしまうような子供が性的メディアとの親和性(相関関係)があるにすぎない」ことが、これまでのメディア影響研究から明らかになっています。

それと、「普通の図書であることを外観上装っています」と書いていますが、何が悪いのでしょうか? いいことじゃないですか。

かつて、有害漫画排斥運動が高まった頃、規制派の人たちは、表紙が性的だったことにイチャモンをつけて、「有害図書だ! 排除しろ!」とわめきたて、条例を改正させたことがあるわけですよ。

なのに今度は、普通の図書であるように見えることが「装っているから悪い」と言う。

いったいどうすればいいんですか? エロ漫画は表紙をエロくすればいいんですか? それとも表紙のエロさを自粛すればいいんですか? どっちなんですか?

メディア規制派の考えは、ダブルスタンダードもいいところですね。理不尽極まる主張です。

ま、「上申書」を送った弁護人たちはそんなことは百も承知で、「利害関係人の依頼を果たすため」という隠された目的のために、身勝手な理屈をこねているだけなのだと、私は思っていますが。

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資料3 ■■在住法律事務所に対する有害図書類調査結果の連絡についての「報告書」
(公文書一部開示決定通知書 別紙1番号2の公文書)

報告書

報告年月日 15・8・6

次のとおり報告する。

報告者 環境生活部生活文化・青少年室参事(青少年)
青少年育成グループ
主幹 松橋一生
電話 24-503

報告先 主幹 参事 印  主管 印  青少年育成グループ 印
  主幹 印

標題
■■在自由法律事務所に対する有害図書類調査結果の連絡について

このことについて、本年2月3日、■■■■■にかかる図書の有害図書類指定要望がなされ、これまでの間、審議会開催の度に書店等を調査したが購入に到らず、要望から6ヵ月経過したことから、連絡したものである。

   記

1 連絡日時
 平成15年8月6日(水) 午後1時20分ころ

2 連絡先
 ■■■■■■■■■■■■■■■■
 ■■■■■法律事務所  ■■弁護士(男性)

3 連絡者
環境生活部生活文化・青少年室参事(青少年) 主幹 松橋一生

4 連絡内容

・ 法律事務所より、■■■にかかる図書2冊について、付録のDVDの内容が有害図書類指定に該当するのではないかとの要望を受け、札幌市内の図書/類取扱い店について4回(2/4、3/11、3/12、7/18)にわたり調査したが、販売されておらず、購入に到らなかったので、要望から既に6ヵ月を経過しており、本日、連絡した。

・ 法律事務所(■■弁護士)は、趣旨は了解した。■■■の図書の販売は全国的に収束してきている状況にあり、今後何かあれば、再度連絡する旨の発言があった。 )


コメント

「■■■の図書の販売は全国的に収束してきている状況にあり、今後何かあれば、再度連絡する」と書いているあたり、上申書を送った弁護士は、やはり依頼人の依頼を遂行していただけの可能性が高そうです。

もし、真に青少年のこと“だけ”を心配して上申書を提出したのなら、「今後何かあれば連絡する」どは言わず、当該DVDを郵送して審査してもらうぐらいのことはするはずでしょう。

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この公文書の画像データ。(GIF画像 / 10kb)。

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参考情報

北海道青少年保護育成条例(抜粋)

(一般からの申出)
第36条 何人でも興行、図書類又は広告物の全部又は一部が著しく粗暴性を助長し、性的感情を刺激し、又は道義心を傷つけ、青少年の健全な育成を害するおそれがあると思料するときは、知事又は審議会に対し、その旨の申出をすることができる。がん具類の形状、構造又は機能が青少年の健全な育成を害するおそれがあると思料するときも、また同様とする。


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(キタノ)
ki@tree.odn.ne.jp
http://zirr.infoseek.ne.jp/
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