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2003.4.20
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青少年政策の基本政策見直しを検討していた内閣府の青少年の育成に関する有識者懇談会は、2003年4月15日、報告書をとりまとめ、公表しました。
■内閣府/青少年の育成に関する有識者懇談会
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/kondan.html
・青少年の育成に関する有識者懇談会報告書
・ 本文(PDF形式(174KB))
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/houkoku/yhoukoku.pdf
・ 資料編(PDF形式(1233KB))
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/houkoku/yshiryou.pdf
・ 参考(PDF形式(20KB))
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/houkoku/ysankou.pdf
・ 報告書概要(PDF形式(146KB))
http://www8.cao.go.jp/youth/suisin/houkoku/ygaiyou.pdf
報告書の内容ですが、「報告書案」では青少年政策の転換を盛り込んだ革新的な報告書内容となっておりましたが、青少年政策転換の抵抗勢力である「人権制限派」が巻き返しをはかった結果、報告書の本文中に「表現の自由は一定の制約があるべきである」「性的好奇心や欲望を満たすための各種の製品やサービスについて、規制することが必要である」という文言が追加されることになりました。
道徳的メディア統制政策の継続宣言であり、青少年政策の転換は事実上、失敗したと言ってよいと思われます。
非常に残念な結果です。
おそらく、性表現や暴力表現を伴う表現物を扱うメディア(出版者やソフトハウス)は、早ければ数年以内に、出版業やソフトウェア産業から分離され、「性風俗産業」として警察統制下に再編されていくことになるでしょう。
青少年政策実現という目的のためにメディアや表現活動を制度的に制限する政治的動きが続くという基本認識は、今後とも堅持していかなければならないと思われます。
以下、青少年の育成に関する有識者懇談会報告書より抜粋。
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(性的情報、性の商品化の規制)
若者の多くは、マンガ、テレビ、ビデオ、雑誌等のメディアから性的な意識や行動に関する影響を強く受けている(資4-3-17)。メディアを通じて得られる性的情報の中には、大人の性的好奇心や欲望を満たすためのものが含まれており、人権への配慮を欠いているものも少なくない。表現の自由は、日本国憲法で保障された権利であり尊重されるべきであるが、思春期以前の青少年に対する情報提供においては一定の制約があるべきである。同時に、著しい情報化の進展の中で、情報提供の制約だけで問題を解決することには限界があるので、あわせて、青少年自身がメディアを通じた情報を主体的に読み解き、適切に活用できるような能力(メディアリテラシー)を身につけられるように支援することが必要である。
また、性風俗産業の中にもみられる、人間の性を消費の対象として扱う社会風潮、思春期の若者との性行為さらには売買春を容認し欲求するような大人の側の意識・行動にも大きな問題があり(資4-3-18)、それが若者の性的な逸脱行動を誘発していることを十分認識するべきである。性的好奇心や欲望を満たすための各種の製品やサービスについて、営業の自由を過度に制約しない配慮をしつつ、思春期以前の青少年を対象としたり利用したりすることを規制することが必要である。特に、若者の性的な逸脱をいさめ被害から守るべき大人が思春期の若者を買春する行為に対しては、一層厳重な取締りが求められる。
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メディアの影響については受容文脈によって変化し得るというのが社会学的調査で明かです。
「人権への配慮を欠いている」とされる性的情報が、具体的に何を指してそう言っているのかは不明ですが、犯罪にかかわるものは司直の活動により対応可能ですし、犯罪ではないものに対しても、法務省への人権救済申立や民事裁判による損害賠償請求などの様々な方法によって既に法的対応はとられています。
具体的な表現の検証なしに、表現の自由権の制限だけを一般論として容認させてしまうことに、違和感を感じます。
「若者の性的な逸脱行動を誘発している」と言っていますが、「逸脱」の道徳的基準は、個人の価値観により多様であり、一概に規定できません。
そもそも、有識懇報告書の冒頭で「従来、健全育成は一切の逸脱、過ちのない青少年の育成として考えられてきたが、将来は一人前の大人へと成長していくことという認識に改めるべきである」というように書いており、報告書の理念とも矛盾をきたしています。
まともな有識懇メンバーのつくった報告書案を、道徳的管理統制派のメンバー=抵抗勢力が内容を書き換えて、整合性の無いメチャクチャな内容にしてしまったというのが、報告書の実態ではないでしょうか。
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