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住基ネットは個人情報保護法制が前提
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2002.07.25


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■[No.7843] Re[7842][7841][7839][7835]・・・[7820]: 住基ネット by (キタノ) 2002年07月25日 (木) 14時12分10秒【この記事にレス】

住基ネットが「大した問題ではない」と片山総務大臣を応援するがごとき輩もいるようですが、問題は山積みです。主な問題は次の四点。

1 法令違反(附則第一条2違反)
2 国民の人権の侵害(プライバシーの漏洩危険)
3 民主主義秩序からの離反(悪意の利用に対する行政機構の脆弱性)
4 税金の無駄使い(在京大手ばかり儲かる高コスト“情報のダム建設”事業。メリットよりもリスクが高い。稼働させることが自己目的化)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S42/S42HO081.html

住民基本台帳法
附則 (平成一一年八月一八日法律第一三三号)抄
第一条
2 この法律の施行に当たっては、政府は、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに、所要の措置を講ずるものとする。

附則第一条2に「努力目標」などという言葉はありません。さらに小渕は附則第一条2の「所要の措置」の内容は個人情報保護法の制定を意味しているとの政府解釈をその後の国会審議で明言していますから、住基ネット法の施行に当たっては、政府は、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに、所要の措置である個人情報保護法の制定を講ずる義務があることになります。

改正住基法の修正については、1999年6月15日の衆議院本会議と1999年8月12日の参議院本会議で修正経過が報告され、改正住基法追加修正条項の「所要の措置」という文言が、個人情報保護法制の制定が改正住基法施行の前提となっている旨、国会で確認されています。以下、証拠の議事録。

145回-衆-本会議-38号 1999/06/15

○坂井隆憲君 ただいま議題となりました住民基本台帳法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
……
 六月八日、本案に対し自由民主党、公明党・改革クラブ及び自由党の三会派共同により、この法律の施行に当たっては、政府は、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに、所要の措置を講ずるものとする旨の修正案が提出され、その趣旨の説明を聴取し、原案と修正案について一括質疑を行いました。
 なお、これに関連して、同月十日には小渕内閣総理大臣に対する質疑を行い、総理から、住民基本台帳ネットワークシステムの実施に当たっては、民間部門をも対象とした個人情報保護に関する法整備を含めたシステムを速やかに整えることが前提である旨の答弁がありました。

145回-参-本会議-45号 1999/08/12

○小山峰男君 住民基本台帳法の一部を改正する法律案につきまして、院議をもって中間報告を求められましたので、現在までの委員会の審査の経過を御報告申し上げます。
……
本案につきましては、衆議院において、今後、地方公共団体が主体となって全国民を対象としたネットワークシステムを円滑に導入していくためには、プライバシー保護に対する不安や懸念を払拭し、国民の十分な理解を得る必要があるため、法施行に当たっては個人情報の保護に万全を期するための施策の充実を図ることが不可欠であるとの認識から、政府原案の附則に、新たに「この法律の施行に当たっては、政府は、個人情報の保護に万全を期するため、速やかに、所要の措置を講ずるものとする。」との一項を追加するという修正が加えられております。
……
 これまでの委員会における質疑は、民間部門を含む包括的な個人情報保護法の必要性、……衆議院における修正の理由と「所要の措置」の内容……など、各般にわたって熱心な論議が行われてまいりました。

つまり、政府原案に対する小渕見解がどうであれ、追加された「所要の措置」という現行規程により、政府には個人情報保護法制ができるまでは住基ネット稼働をさせてはならない義務があることになります。

しかも稼働の前提には、個人情報保護法制だけではなく「実行性あるセキュリティシステムの確保」もその前提となっていることが国会で確認されています。ということは、セキュリティ担当者がいない自治体があったり、試運転でサーバーがダウンしているような状況のまま住基ネットを稼働させることも、違法だということになります。

もし、小泉内閣が条文解釈を変更するのなら、小渕内閣の政府解釈を変更する理由を国民に納得できる形で示す義務があります。しかし、小泉内閣はそのような説明はまったくしていません。そもそも小泉総理は小渕内閣の政府解釈と同じという立場をとっていますから、なおさら政府施政と法律は矛盾します。住基ネットを凍結するか、あるいは国会に改正住基法附則第一条2を廃止する法案を提出して成立させるか。これ以外の選択肢は違法です。

問題は政府の法責任だけではありません。附則一条の2を共同で修正提案をした当時与党の自自公三会派にも、住基ネットを凍結させる政治責任があります。個人情報保護法が前提であるという政府解釈の下に改正住基法を成立させたのは、ほかならぬ与党・自自公三会派なのですから。

自分で作ったルールを守れない政治家は、国会に居る資格がありません。ルールを守れないという点では、政府に稼働凍結を求めない与党議員は辻元元議員と何ら変るところが無い。否、自己責任を認めず議員辞職しないのですから辻元よりも与党議員は一層悪質だ。

自民党の亀井議員の凍結発言は、立法経緯上の政治責任に筋を通した点で評価できます。自由党は凍結した方がいいみたいな態度はとってますが、党首が「最終的に情報化社会の中で俗に言う『背番号』というものにならざるを得ないという傾向は否定できない」(7月10日党本部記者会見)と言っていますので、どこまで本気で凍結させようとしているのか疑わしい。公明党は、1999年6月11日の委員会質疑で公明党議員が小渕に「個人情報保護法の制定が前提」だという事を確認させておきながら、今になって凍結しなくてもいいなどと言い出すのですから筋が通りません。

余談ですが、テレビ番組「報道2001」(7月21日)に出演した片山総務大臣(住基ネットの所管大臣)に、女性司会が「もし万一住基ネットから国民の情報が流出したら、誰がどのように責任をとるのでしょうか?」と質問していました。で片山大臣の回答がコレ。

「とにかくねぇ、やるな延ばせというのは大変な混乱をきたしますから・・・」

返事になってねぇだろ。(`Д´)

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自治体で広がる住基ネット稼働延期決議
住基ネット施行凍結法案
リンク
■住基ネット8月5日施行を許さない実行委員会
http://www1.jca.apc.org/juki85/
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(キタノ)
ki@tree.odn.ne.jp
http://zirr.infoseek.ne.jp/
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