---- 北の系2005 ----
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「少年警察活動規則試案」パブリックコメントに対する警視庁回答
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2002.09.12

警視庁少年警察活動規則試案についての「パブリックコメントの募集結果」が公開されました。警察庁の「意見に対する考え方」も公表されています。

 私から提出したパブリックコメントに対する警察庁の回答ですが、コメントの存在を含め、ほぼ無回答、全面否定という状況です。警察庁の“考え方”が示されたことで、警察庁の多くの問題が明らかになったと思います。

 「福祉犯の被害少年についての活動」については、「試案」の運用解釈が不明だった部分について、警察庁の「考え方」が示されているので、警察庁から “言質”をとったという意味で、パプリックコメントを提出した意味があったと思います。

 たとえば、「法令によって規制される以外の表現物」に関するものを除外すべきであるとのコメントに対し、警察庁は、
 

(御意見に対する考え方)
 規則試案では、「福祉犯」を「児童にその心身に有害な影響を与える行為」をさせる「犯罪」その他の少年の福祉を害する「犯罪」に限定しているので、法令上「犯罪」とならないものが「福祉犯」に含まれることはありえません。一方、法令(青少年保護育成条例)によって規制されているいわゆる有害図書類を販売することは、条例で罰則が定められている場合には犯罪となり、「福祉犯」に該当すると考えています。  よって、法令によって規制される以外の表現物を取り締まる等の言論・表現の自由や営業権を侵害することはありえません。


 と回答しています。

 こうした警察庁の“考え方”通りに「少年警察活動」が行われているかを事後的にチェックし、“考え方”に反する行政活動がある場合に行政不服措置を講じることによって、…受動的な水際作戦であって本質的な解決ではありませんが…、わたしたちの言論・表現の自由を守っていくことが可能であると思われます。

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■警察庁
http://www.npa.go.jp/
・「少年警察活動規則試案」に対するパブリックコメント募集結果について
http://www.npa.go.jp/comment/result/shounen/the_result_of_pc.htm

平成14年9月
警察庁

「少年警察活動規則試案」に対するパブリックコメント募集結果について

 警察庁は、平成14年7月26日から平成14年8月22日までの期間、「少年警察活動規則試案」に対する意見の募集を行いました。頂いた御意見の要旨及びそれに対する警察庁の考え方を以下のとおりまとめましたので、公表いたします。

貴重な御意見を頂き、ありがとうございました。

1 パブリックコメントの集計結果
意見総数(すべて電子メール)         10件
うち 少年警察活動又は少年問題に関する意見   7件
その他(広告メール等)          3件

2 頂いた御意見の要旨とそれに対する警察庁の考え方

頂いた御意見は7件ですが、同一の方から複数の御意見を頂いていることもありますので、類似の意見は、内容ごとにまとめてあります。

(1) 「趣旨」、「定義」、「少年警察活動の基本」等について

○ 「少年の健全育成」には多様な意味・解釈があり、一義的に判断できないものであり、警察が特定の倫理的・道徳的価値を押しつけ、個人の価値観に干渉してはならない。「少年の健全育成」に関わる記述は、削除すべきである。
少年の健全な育成は、親権者の責任であり、警察の責務ではない。
少年警察活動は、警察法に規定する「警察の責務」の範囲内で実施し、かつ、法令(条約、条例等を含む。)の範囲内で実施することを明記すべきである。また、法令の根拠がある場合を除き、少年警察活動によって人権、権利を制限してはならないことを明記すべきである。
また、「被害少年」を「犯罪その他少年の健全な育成を阻害する行為により被害を受けた少年」とするのは、範囲が広すぎるので、「犯罪により被害を受けた少年」に限るべきである。  (2件)

(御意見に対する考え方)
御指摘の「警察の責務」については、警察法第2条で「個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ること」と規定されています。
警察では、従来から、この責務の一環として、少年の「非行の防止」と「少年の保護」を通じて「少年の健全な育成」を図ることとしていますが、今後とも、法令に基づき、警察の責務を果たすべく、少年警察活動の適正化、充実強化に努めていきたいと考えています。
また、「犯罪その他少年の健全な育成を阻害する行為に係る被害少年の保護に関すること」は、警察庁組織令(政令)で警察庁生活安全局少年課の所掌事務として規定されており、法令に基づく警察の責務の範囲内にあります。

(2) 「定義」について
○ 「少年」の対象年齢が明らかではない。明記すべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
少年法で規定する少年(20歳未満の者)と同じですが、規則に明記することを検討します。

(3) 「関係機関との連携」等について
○ 民間団体の中には、特定の価値観に基づき「青少年の健全育成活動」を行っているところがあるので、連携の対象は「学校、家庭裁判所、児童相談所」に限るべきである。
「9 少年の規範意識の向上等に資する活動」についても、少年警察活動が特定の価値観に基づくものとされるおそれがあるので、「その他の少年の規範意識の向上又は社会の一員としての意識の涵養に資するための体験活動」は削除すべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
警察では、少年補導員、少年指導委員、被害少年サポーターといったボランティアの方々の任意の協力を得て、少年の非行の防止及び少年の保護のための活動を行っているところであり、今後とも、公的機関のみに限らず幅広く連携をとっていくことが適切であると考えています。

また、警察法第2条では、警察の活動は「不偏不党かつ公平中正」を旨とすると規定されており、このことは、少年警察活動においても同じです。
社会奉仕体験活動や少年柔剣道活動は、「少年の規範意識の向上又は社会の一員としての意識の涵養に資するための体験活動」の例示として挙げたものですが、警察では、これらの活動が少年の非行の防止と健全な育成につながるとの観点から、実施しているところです。

(4) 「街頭補導」について
○ 関係機関、関係者に「協力」を求めるとしているが、「任意協力」とすべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
「協力」とは、当然、任意の協力を意味します。警察では、街頭補導を効果的に実施するため、学校関係者や少年補導員の方々の御協力を頂いているところです。

(5) 「少年の規範意識の向上等に資する活動」について
○ 柔道・剣道等の武道は、礼儀を教えるとともに、少年の力を発散させるものであり、非行の防止に有効であると思う。警察署、体育館、公民館、武道館等で少年柔道・剣道教室を拡充すべきである。取締り等の対処療法には限界があり、非行発生の根本に対応すべきである。非行少年に少年柔道・剣道教室への参加を呼び掛けるべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
警察では、少年の非行の防止と健全な育成を図るための活動の一環として、少年柔剣道活動を推進しているところであり、平成13年には、約800の警察署で道場を開放して少年柔剣道教室(約4万7,000人の少年が参加)を実施しており、今後とも、より多くの少年の参加が得られるよう努めます。

(6) 「有害環境の影響の排除に係る都道府県知事への連絡等」について
○ 郵便受けに投函されるピンクチラシや、コンビニの雑誌コーナーにある成人向け雑誌も、身近な有害環境である。条例だけでなく、もっと法律で厳しく取り締まれるようにしてほしい。  (1件)

(御意見に対する考え方)
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律では、性風俗関連特殊営業について、ビラの頒布等を制限しており、警察では、違法なピンクチラシの取締りを行っています。また、いわゆる「有害図書」等については、ご存知のとおり、各都道府県の条例により規制されており、罰則の伴う違反については、警察で取締りを行っています。
また、警察では、ボランティアの方々と協力して環境浄化活動に努めているところです。環境浄化活動の推進には、国民の皆様の御協力が不可欠であることから、今後とも、皆様の御協力をお願いいたします。

○ 「有害環境」の定義が曖昧である。性的なメディア又は暴力的なメディアが子どもに悪影響を与えるという因果関係は、実証されていない。
都道府県知事等への連絡は、「酒類等、法令によって少年への提供が規制されている物品が販売されているとき」に限るべきである。また、「事業者に対する不当な干渉と解される行為は認められません。」と追加すべきである。  (2件)

(御意見に対する考え方)
法令により少年への提供が規制されている物品としては、たばこ、酒類のほか、いわゆる青少年保護育成条例で規制されている「有害図書」、「有害がん具」等がありますが、これらの物品の提供について、法令で罰則が定められている場合は、警察が直接取り締まることになります。
一方、青少年保護育成条例に違反している場合であっても、都道府県知事による勧告等の行政措置のみが規定され、罰則が規定されていないこともあります。このような場合には、警察が直接取り締まることはできませんので、都道府県知事その他の関係行政機関に連絡し、条例の規定による対応をしていただくことになります。
規則試案は、このような「連絡」について規定したものであり、都道府県知事その他の関係行政機関による行政的な対策や関係業界の自主的な取組みを支援するものです。
また、規則試案では「自主的な活動に関し、その求めに応じ、必要な配慮を加えるものとします。」としており、事業者に対して「不当な干渉」をすることはありえません。

(7) 「福祉犯の被害少年についての活動」について
○ 「児童にその心身に有害な影響を与える行為をさせる犯罪その他の少年の福祉を害する犯罪であって警察庁長官が定めるもの」の範囲が、不適当である。
青少年保護育成条例のいわゆる有害図書類については、業界団体の自主的な倫理的な取組みが行われてきており、また、試案の「関係者に配慮を求め」ることや「関係行政機関への連絡その他の同種の犯罪の発生を防止するため必要な措置をとる」ことは、自治体の青少年対策部門により適切に行われてきた。警察が、必要以上に「関係者に配慮を求め」ることや「関係行政機関への連絡その他の同種の犯罪の発生を防止するため必要な措置をとる」ことは、業界の自主的な取組みや自治体による青少年対策に混乱、負担を生じさせるおそれがある。  
「福祉犯」の範囲から有害図書類等の創作活動やメディアに関係するものを除外すべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
いわゆる有害図書類を青少年保護育成条例に違反して販売することは、条例で罰則が定められている場合には、犯罪となり、「福祉犯」に該当すると考えています。
福祉犯事件(代表的なものとして、児童福祉法違反、児童買春、未成年者への酒類・たばこの提供等があります。)を検挙した場合には、被害少年が再び被害にあわないように、保護者その他の関係者に配慮を求めるほか、再発防止のため関係行政機関に連絡して対策を促したり、関係業界の自主的な取組みを促すことになります。これらの措置は警察法第2条に規定する「警察の責務」に照らして必要なことであり、また、御指摘の業界の自主的な取組みや自治体による青少年対策を支援するものと考えています。

○ 「児童にその心身に有害な影響を与える行為」に、「有害環境」(※青少年保護育成条例のいわゆる有害図書類を想定していると思われます。)に関することを含むのであれば、言論・表現の自由に抵触しかねず、事業者の営業権の侵害も危惧される。「福祉犯」については、「法令上の福祉犯」と改め、その範囲から「法令によって規制される以外の表現物」に関するものを除外すべきである。  (1件)

(御意見に対する考え方)
規則試案では、「福祉犯」を「児童にその心身に有害な影響を与える行為」をさせる「犯罪」その他の少年の福祉を害する「犯罪」に限定しているので、法令上「犯罪」とならないものが「福祉犯」に含まれることはありえません。一方、法令(青少年保護育成条例)によって規制されているいわゆる有害図書類を販売することは、条例で罰則が定められている場合には犯罪となり、「福祉犯」に該当すると考えています。
よって、法令によって規制される以外の表現物を取り締まる等の言論・表現の自由や営業権を侵害することはありえません。

○ 児童買春の被害者を「非行少年」として扱うということか。児童買春事件の刑事弁護において、被害者側の過失を強調する根拠になるのではないか。 (1件)

(御意見に対する考え方)
「15 福祉犯の被害少年についての活動」で「当該少年の非行を防止するための助言又は指導その他の補導を行い」とあるのは、福祉犯の被害少年には、心身に傷を受けたことが原因で非行に陥ることもあることに配慮した規定であり、児童買春の被害にあったこと自体を「非行」と捉えているものではありませんが、誤解を招かないよう、表現の修正を検討します。

(8) その他の御意見
○ 幼児のころから、日記を書く習慣をつけることが、「より健全な子供」を育てる一助になると考える。子供に日記を書かせれば、親も、子供自身の日常と思いを知る手がかりになり、子供の指導教育にも有益だ。非行やいじめの早期発見も可能ではないか。日記を書かせることにより、子供の悪さやウソを発見でき、改善できる。  (1件)

(御意見に対する考え方)
警察では、少年非行の原因・背景として、少年自身の規範意識の希薄化、家庭のしつけや学校の在り方についての問題、地域社会の少年問題への無関心、少年を取り巻く環境の悪化等の要因が複雑に絡み合っていると考えています。
特に、子供にとっては家庭のしつけが大切であり、また、少年が家庭でやすらぎを感じ、居心地が良いと感じられることが非行の防止には大切なことと考えており、学校やPTA団体とも連携して少年の健全な育成に取り組んでいるところです。

○ 試案では、保護者をどう教育指導するか、責任追及するかがわからない。子育てしない親、教育しない親、しからない親が多い。少年犯罪を減らす工夫として、次のようなことが考えられる。  (1件)
 1 学校内でのいじめや暴力を防止するため、監視カメラ、いじめ専任カウンセラー、学校ポリス、いじめ相談所を設置する。
 2 電車、駅構内での暴力事件対策として、カメラを設置する。
 3 駅構内、車両内、学校の休み時間でヒーリング効果の高い音楽を流す。
 4 若者が夜間集まるコンビニの店外、駐車場に監視カメラを設置する。
 5 ウォーキング・ジョギングしている人に、不審者の通報をしてもらう。
 6 学校の健康診断、運転免許の取得・更新時に覚せい剤の検査をする。DNAも登録する。
 7 保護者の教育施設での研修を実施し、保護者の教育を徹底する。
 8 学校で犯罪防止教育を行うほか、犯罪を犯すと奨学金の受領資格を喪失したり、運転免許を一定期間取得できないといった仕組みにする。
 9 学校で、警察官による交通安全教室や覚せい剤使用防止講習会だけでなく、「犯罪を犯すな。犯せば、罰せられる。」と教室を開く。
 10 子供に社会とのつながりを認識させるため、社会交流体験、労働体験(草取り、公園の清掃等)を学校のカリキュラムに入れる。

(御意見に対する考え方)
7から9に関連して、警察では、学校等の関係機関と協力して覚せい剤乱用防止教室、非行防止教室等を行っています。規則試案では、「10 情報発信」の一環として位置づけられます。
10に関連して、警察では、関係機関・団体、地域社会と協力しながら、環境美化活動、社会福祉活動等に少年が参加できるよう、支援しています。規則試案では、「9 少年の規範意識の向上等に資する活動」に規定しています。
1から6については、少年警察活動規則に盛り込むことは困難と考えますが、犯罪防止対策の貴重な御提案として参考にさせていただきます。


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参考・関連リンク

「少年警察活動規則試案」パブリックコメント

■警察庁生活安全局
・「少年警察活動規則試案」に対する意見の募集について
・「少年警察活動規則」(試案)
http://www.npa.go.jp/comment/shounen/public_comment.htm

■連絡網AMI
http://picnic.to/%7Eami/

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(キタノ)
ki@tree.odn.ne.jp
http://zirr.infoseek.ne.jp/
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