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北の系2001Der Angriff II  by(キタノ)
北の系2001Der Angriff II
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国会/プロバイダによる実名暴露を是認した経済産業省
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国会/プロバイダによる実名暴露を是認した経済産業省
010929

いま、インターネット上でやりとりされる情報による名誉侵害事件が注目されていますが、インターネット上の情報による名誉毀損問題の解決策として、プロバイダに対する個人情報請求権、あるいはプロバイダによる個人情報暴露の一部合法化を認める立法措置が、法務省経済関係民刑基本法整備推進本部で検討されています。

6月20日の経済産業委員会で、経済産業省の小坂副大臣が、こうした法務省の対応を是認した上で、経済産業省として「制度を法制上も構築すべく、今年中に法案を提出すべく鋭意検討中」であると答弁しています。

小坂副大臣は、同答弁で「通信の秘密、表現の自由の保護との関係があることから、慎重に検討」とも答弁しておりますが、個人情報の暴露がどの程度まで許されるのか、暴露の歯止めをどうるすのかといった内容については、具体的な発言をしていません。

プロバイダによる顧客情報の暴露の合法化には、不合理な、あるいは利己的、利益誘導的な個人情報暴露を止めることができるのかどうかという疑問が発生します。

もし、誰かを陥れるために個人情報の暴露をプロバイダに要請する人がいたらどうなるでしょう? プロバイダは裁判所の裁判官のような公正さを維持できるとは思えません。要請を受けた顧客が高額な取引をしている相手だったら「名誉毀損とは関係無い。そんな要請には応じられない」と断るかもしれません。逆に要請した側がプロバイダに高額の利用料を支払っている顧客だったら名誉毀損の事実があろうが無かろうがその要請が正しくなかったとしてもプロバイダは「ヘイヘイこれが知りたがっていた情報です」と顧客の個人情報を渡すかもしれません。

プロバイダに裁判所の裁判官の役割を果たさせることは、公正さの確保という点で問題があります。かといって、原告の挙証責任に限界があることも事実でしょう。(でも自分で調べようと思えば、努力次第で相手の個人情報なんて結構わかるのですけれども)

もしインターネット上における名誉毀損についての挙証責任の軽減が必要なのだということであれば、最低限、以下のような挙証責任の軽減ルールが歯止めとして必要ではないかと思われます。(ただし、挙証責任の軽減は、他の訴訟とのバランスをとることも重要でしょう。たとえば、住民による国倍訴訟などでは原告の挙証責任が重過ぎる場合がありますが、こうした他の分野の訴訟における挙証責任の軽減を放置したまま有名人に対する軽減ばかりを優先させることは、法のバランスを欠くことになると思います)


1  「被告不明」のまま名誉毀損による仮の損害賠償請求訴訟の提起を認める
2  「被告不明」で損害賠償請求訴訟の提起が行われ、被告のプロバイダが判明している場合は、原告の求めによって裁判所の職権でプロバイダに不明な被告の個人情報の提出要請ができるものとする
3 裁判所の要請によって明らかになった個人情報に基づく損害賠償訴訟の提起は、通常の損害賠償訴訟と同じ扱いとする。
4 他人を陥れる目的で「挙証責任軽減ルール」が使われないよう、「挙証責任軽減ルール」の濫用者に対する罰則規程を明記する。

以下、当該議事録を抜粋転載します。

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151回-衆-経済産業委員会-15号 2001/06/20

○山内(功)委員 インターネットの発達に伴って新しい法整備が求められていくんだろうと思っています。

 先ほど総務省にお伺いしましたが、行政指導とか法整備については、通信の秘密の問題もあるので考えていないというような発言もあったんですけれども、やはり私は、それではいけないと思うんですね。名誉毀損とかわいせつ書き込みなどで権利を侵害されたと主張されるような人たちも今たくさん出ているわけです。

 その前に、そういう画面をつくる、あるいはコンピューターウイルスをつくる、流通させる、そういう行為自体について現行刑法では対応できないと思うんですけれども、この点、法務省ではどのような検討をしているのでしょうか。

○中川大臣政務官 お答えいたします。

 世界的なコンピューターネットワークの発展と我が国におけるIT革命の進展の中にあって、我が国の治安や社会経済秩序を維持するためには、ハイテク犯罪に的確に対処し、そのための法整備をすることが必要不可欠と考えております。

 法務省として、昨年十一月八日に、経済活動にかかわる基本法制の整備のためのプロジェクトチームを設け、本年四月には、この組織を法務大臣を本部長とする経済関係民刑基本法整備推進本部としておりますが、ハイテク犯罪に対する罪罰の整備やコンピューターネットワークに関する捜査手続の整備等の検討をこの体制で行っているところであります。

 これらハイテク犯罪は、多数のコンピューターを経由して、容易に広域にわたってあるいは国境を越えて起こされることになりますので、犯罪の痕跡が容易に消去可能な電子データであること、そういう特質を持っております。このため、犯人の特定とその証拠の確保に種々の困難があり、これらの特質を踏まえながら法整備の検討を進める必要があります。また、国際的にも、これらの特質を踏まえた法整備の必要性が論議されているところであります。

 今後とも、コンピューターを利用した犯罪の発生や個々の分野における国際的な論議の動向を十分に把握した上で、実体法及び手続法の両面から法整備について検討を進めていくつもりでおります。

○山内(功)委員 これは総務省と法務省にお聞きしたいんですけれども、誹謗中傷とかひどいことをネット上で繰り返しされた被害者が削除を求める権利というのは、プロバイダーに対してもあるんじゃないかと私は思うんですよ。

 だから、削除を求める通知制度というのを検討していく必要があるんじゃないでしょうか。もし通知をしていいというようなシステムを考えたとしたら、今度は、送信者にこういう通知が被害者からありましたという制度、仕組みも考えていくべきでしょうし、もしプロバイダーが通知もしない、あるいはそのまま放置をしておいた場合、そういうような場合については、プロバイダーは民事上の責任ばかりではなくて、やはり、送信者と同じような刑法的な責任も、正犯あるいは共犯としての責任も問われてしかるべきだと私は思うのですが、両省にお伺いしたいと思います。

○小坂副大臣 山内委員にお答え申し上げます。

 委員御指摘のように、ネット上で不法行為によって被害を受けた、こう主張される方がプロバイダーに情報開示を求めてもそれがなされないということでは、これは被害を食いとめることができませんので、そういった法制について鋭意検討しているところでございます。

 先ほど委員の方から、総務省は法律を検討していないようだがというお話がございましたが、そうではなくて、他人の権利が侵害されていると主張される状況の中で、一方では通信の秘密、表現の自由の保護との関係があることから、慎重に検討いたしております。

 その中で一番問題となっておりますのは、今度、情報を媒介しているにすぎないプロバイダーの責任を不法行為法上どのように位置づけるのかという今御指摘になった部分、この問題が一つ。もう一つは、送信者情報の開示に当たりまして、送信者の表現の自由、通信の秘密の保護、並びに権利を侵害されたと主張する者の救済の必要性とのバランスをどのようにとっていくか。

 こういった点が、法制局と今詰めておる中で問題となっている部分でございまして、そういった問題を早急に整理いたしまして、インターネット上での他人の権利を侵害する情報の流通に対して早急に対処できる、そういった制度を法制上も構築すべく、今年中に法案を提出すべく鋭意検討中でございます。そのように御認識をお願いいたします。

○山内(功)委員 私も表現の自由はとても大切な権利だと思っています。政府が提出しているような現在の個人情報保護法、あれなどは全くひどい。表現の自由を全く考えていない法律案を政府は提出していると思っていますので、そういう面からしても、それは慎重に検討すべきだと私は思っています。しかしやはり、プライバシーあるいは著作権の侵害、名誉、そういうものの被害が一日も早く回復される制度、それはそれとしてきちんと考える必要があると私は思っております。

 最後の質問ですが、インターネットに関しては、スパムメールやクッキーなどの問題も出てきております。安心してインターネットを利用できる環境を整備することがIT社会の高度化に向けて問われているんだろうと思っています。そうした問題につきましての検討状況や今後の課題についてお伺いしたいと思います。

○古屋副大臣 お答えをさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、ITを推進していく上で、消費者もあるいは事業者も安心してこういったインターネットを活用していくことができる環境を整えていくということが極めて重要であるというふうに思っております。

 今回の法案は、ネット特有のクリックミスというようなことに対応した特例制度の整備でございますけれども、このほかにもまだまだたくさんございます。例えば、委員御指摘のようなプライバシーの保護の問題、あるいは迷惑メールなどの消費者保護の問題、ネット犯罪への対応であるとか知的財産を侵害されたときの問題など、まだまだ課題が残されているわけでありまして、こういった課題に対しましては、いろいろな対応を検討しております。

 例えば、個人情報保護制度、インターネットサービスプロバイダーの責任法制度の検討、先ほど総務省の方から答弁があったとおりでございます。また、刑事法制についてもやはり充実をしていく必要があると思っております。あるいは特許法制の充実など、政府としてもこれから一丸となって対応していかなければいけない部分がたくさんあると思います。冒頭に大臣からも答弁をさせていただきました、いわゆるe―Japan重点計画、この中身がかなり詳細に規定されておりますので、これを一つ一つ具体化していく過程でこうした問題にも積極的に取り組んでいきたいと思っております。

 また一方では、やはり、インターネットに参加する皆様のモラルの問題というのは私非常に重要だと思っております。そういった意味で、ITリテラシーの向上というものがITの環境整備に当たっては極めて重要であると思っておりまして、IT教育というものの充実にもやはり力を入れていくべきではないかというふうに思っております。

 ITというのは、加速度的に利用者がふえております。かつて車社会、これは利便社会の到来でございまして、例えば昭和三十年代に二百五十万台しか車がなかったときに交通事故死が一万人でございましたが、今、七千五百万台の車でありながら一万人程度ということで、その死者数が三十分の一に減っております。これは、インフラが整備された、安全の観点が整備されたということはもちろんでありますけれども、やはりモラルというかルールをしっかり守るというリテラシーが向上したということがあると思うのですね。やはりそういったものを国民一丸となってリテラシーの向上に努めていく、私はそれが極めて重要だと思っております。

○小坂副大臣 ただいま古屋副大臣の御答弁ございましたけれども、e―Japan推進のためには、インターネットの影の部分にも適切に対処していくことが利用者が安心してネットワークを利用できるその基盤になると考えておりまして、総務省でもこのような影の側面に的確に対応すべく、不正アクセス行為の禁止等に関する法律、また電子署名及び認証業務に関する法律の整備をいたしました。また、情報通信ネットワーク安全性・信頼性基準等のガイドラインの整備を行い、またさらに、プロバイダーによる違法、有害情報に関する自主規制のガイドラインの策定、周知の支援を行っているところでございます。

 またさらに、有害情報のフィルタリング技術、いわゆる有害情報が入っているようなものを受信できないようにする、そういったフィルタリング技術の研究開発、また電気通信サービスを利用する際の注意点等をまとめたパンフレットの配布等、利用者に向けての周知活動を行ってきているところでございます。

 さらに、先ほど申し上げた違法、有害情報に関するネット上の紛争解決のためのプロバイダーの責任の明確化、あるいは情報開示の基準等を明確にするためのいわゆるIT社会における基本ルールを明確にするための法律案を今年中に成立させるべく努力をしてまいります。

 また、個人情報の保護に関する法律案、先ほど御指摘ありましたけれども、基本法を踏まえた電気通信分野における個人情報保護のための個別法を次期通常国会に向けて検討を進めているところでございまして、国民が安心して電気通信サービスを利用することができるように、今後とも、通信の秘密や表現の自由等にも配意しつつ、適切に対応策を講じてまいりたいと存じます。

○中川大臣政務官 委員御指摘のとおり、だれもがインターネットを安心して利用できるように、これから、普及状況、それから違法、有害な情報の流通の状況等を踏まえて、法務省といたしましても民事、刑事のプロバイダーの責任のあり方を積極的に検討してまいる所存であります。

○山内(功)委員 どうもありがとうございました。

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